電気自動車(EV)の普及とともに増える「充電のトラブル」
近年、電気自動車(EV)の普及が進んでいます。環境負荷の低減や維持費の安さといったメリットに加え、各メーカーが続々と新型車を投入していることもあり、選択肢が広がっているのが現状です。
しかし、電気自動車(EV)にはガソリン車にはない特徴があります。代表的なものが「充電」というプロセスです。ガソリン車であれば、給油は数分で完了し、全国どこにでもあるガソリンスタンドを利用できます。一方、電気自動車(EV)の充電は、場所・時間・設備の影響を受けやすく、さまざまなトラブルに直面することがあります。
本記事では、電気自動車(EV)の充電に関するトラブルを「充電器自体の問題」「ユーザーのミスによるトラブル」「いたずらやマナー違反によるトラブル」の3つに分類し、それぞれ具体例を交えながら紹介します。実際に電気自動車(EV)に乗るうえで役立つ情報を提供しますので、ぜひ最後までご覧ください。
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電気自動車(EV)の充電器関連のトラブル
まず大前提として、ガソリンスタンドの給油機でも故障などのトラブルに遭遇する可能性は充分にあり得る、という点です。機械は必ず壊れます。ガソリンスタンドの給油機は、製品化されてからかなりの期間が経っており、技術やノウハウもそれなりに蓄積されています。さらに、「ガソリン」、という危険な物質を扱うものなので、厳格に規定が定められており、予防修理などが行われているため、一般的には故障に遭遇する機会が少ないです。
電気自動車(EV)を充電するには、専用の充電器を利用する必要があります。しかし、充電器の不具合や設備の仕様によって、思うように充電できないケースも少なくありません。この章では、充電器に関する代表的なトラブルと、その対策について解説します。
充電器が故障している・使えない
電気自動車(EV)の充電スポットに到着したものの、充電器が故障していて使えないというトラブルは意外と多く発生しています。主な原因として、次のようなものが挙げられます。
• 充電器の老朽化や機器の故障
• 通信エラーによる利用不可状態
• 充電設備のメンテナンスや点検による一時的な停止
特に、公共の充電スポットでは、頻繁に使用されるため機器の劣化が早く、突然使えなくなることがあります。また、充電器がネットワーク接続を必要とするタイプの場合、通信不良によって充電が開始できないケースもあります。
対策としてできること
1. 充電スポットの最新情報を確認する
• 充電スポットのアプリやカーナビの情報を活用し、事前に稼働状況をチェックする
• 口コミやレビューでトラブルの多い充電器を把握する
2. 予備の充電プランを考えておく
• 目的地付近の充電スポットを複数チェックし、万が一に備える
• 早めに充電し、ギリギリの状態で充電スポットに向かわない
3. 自宅や職場など、確実に使える充電環境を持つ
• 可能であれば自宅充電設備を導入し、充電の不安を減らす
• 職場に充電設備がある場合は活用し、公共の充電器に頼る機会を減らす
充電スピードが極端に遅い
充電器が正常に動作していても、想定より充電に時間がかかるケースがあります。特に急速充電を利用しているのにスピードが遅いと感じる場合、次のような原因が考えられます。
● バッテリーの温度管理による制限
• バッテリーが冷えすぎている、または過熱していると、システムが充電速度を抑える
• 冬場は特に充電が遅くなる傾向がある
● 充電器の出力不足
• 同じ「急速充電器」でも出力に違いがあり、低出力タイプでは時間がかかる
• 商業施設などに設置されている充電器は出力が低めのものが多い
● バッテリー残量による制御
• 充電残量が80%を超えると、バッテリー保護のために充電スピードが遅くなる
対策としてできること
1. 急速充電の際は、できるだけバッテリーが適温の状態で行う
• 走行直後に充電すると、バッテリーが温まっており、スムーズに充電できる
2. 充電スポットの出力を事前に確認する
• 高出力の充電器を優先的に利用する
• 施設の充電器は「普通充電」の場合も多いため、用途に応じて使い分ける
3. 長距離移動時は、早めのタイミングで充電する
• 充電残量が20%を切る前に、余裕をもって充電スポットに立ち寄る
前の使用者の方が使った直後だと充電器本体が高温になっており、保護のために充電速度を落としたり、一時休止したりしているケースもあります。人気のある充電スポットを使用される場合は要注意です。
充電器の仕様が合わない・使い方がわからない
電気自動車(EV)の充電器には複数の規格があり、自分の車が対応していない充電器を見つけても利用できません。また、初めて使う充電器では、操作方法がわからず戸惑うこともあります。
充電規格の違いによるトラブル
• 日本国内では主に「CHAdeMO(チャデモ)」と「CCS」の2種類があり、車種によって対応が異なる
• テスラ車は専用の充電設備があり、他社の充電器をそのまま使えない場合がある
操作方法に関するトラブル
• 充電カードの認証が必要なタイプでは、手持ちのカードが対応していないことがある
• 一部の充電器はアプリ認証が必要で、事前にアカウント登録していないと利用できない
• いつも使っている機種と使い方が違う
対策としてできること
1. 自分の電気自動車(EV)が対応する充電規格を確認する
• 車の取扱説明書やメーカーの公式サイトで、自車が利用できる充電規格を把握する
2. 充電スポットの利用条件を事前に調べる
• 充電カードが必要な場合は、どのカードが使えるのかチェックする
• アプリ認証が必要な充電器は、あらかじめ登録しておく
3. 充電器の使い方を事前にシミュレーションしておく
• 主要な充電器の操作方法を動画などで学び、実際に使うときに戸惑わないようにする
• 初めての充電スポットでは、時間に余裕をもって到着し、慌てずに操作する
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EVユーザーのミスによるトラブル
電気自動車(EV)の充電は、ガソリン車の給油とは異なり、機器の操作や認証手順が必要になる場合があります。そのため、ユーザー自身のちょっとしたミスによって、充電がうまくできなかったり、予想外のトラブルに遭遇したりすることがあります。ここでは、よくあるユーザー側のミスとその対策について解説します。
充電プラグの挿し方・抜き方が間違っている
電気自動車(EV)の充電は、充電プラグを車両にしっかりと挿し込むことで開始されます。しかし、次のようなミスが原因で充電が始まらないことがあります。
• 充電プラグの挿し込みが甘く、充電が開始されない
• 充電器によっては、ロック機能が働き、正しく挿し込まないと接続が確定しない
• 急速充電器の場合、充電開始のためのボタンを押す必要がある
また、充電が終わった後にプラグを抜こうとしても、ロック機能によって外れないことがあります。これは、盗難防止や安全対策のための仕様であり、多くの場合は車両側の操作で解除できます。
対策としてできること
1. 充電プラグはしっかり奥まで差し込む
• 軽く挿すだけでは充電が開始されないため、カチッと音がするまで差し込む
• 充電開始を確認してから、車両を離れる
2. 充電が始まらない場合は、車両の表示や充電器の画面を確認する
• エラーメッセージが表示されていないか確認し、適切に対応する
3. 充電終了後、プラグが抜けない場合は車両のロック解除を試す
• 車両のロックを解除することで、プラグのロックも解除されることが多い
実は充電できていなかった
「充電を開始したはずなのに、しばらくして確認すると充電されていなかった」というケースもあります。主な原因として、次のようなものが考えられます。
● 充電カードやアプリの認証エラー
• 充電器の種類によっては、カードやスマートフォンアプリで認証しないと充電が始まらない
• 認証が正しく完了していないと、充電が開始されず、充電器によってはすぐにプラグがロック解除される
● 充電器のタイマー設定や自動停止機能
• 一部の充電器では、一定時間経過後に自動で停止する機能がある
• 充電時間を超過した場合、知らないうちに充電が止まっていることがある
• 車両の充電状況にかかわらず、一定時間しか充電出来ない場合がある
● 電力供給の不具合
• 充電器の電力供給が不安定な場合、途中で充電が止まることがある
対策としてできること
1. 充電開始後、数分間は充電の進行状況を確認する
• 車両のインジケーターや充電器の画面で、充電が確実に始まっていることを確認する
• 充電器の仕様を確認する
2. 充電カードやアプリの認証が正しく完了したか確認する
• 認証エラーが出た場合は、別のカードやアプリで試す
3. 充電が途中で止まる場合は、再度プラグを抜き差しする
• 一度接続を解除し、もう一度正しく充電を開始してみる
充電計画ミスで立ち往生
ガソリン車と違い、電気自動車(EV)の充電は短時間では完了しません。そのため、充電の計画を立てずに走行すると、充電スポットが見つからずに困ることがあります。特に、次のような状況ではトラブルになりやすいです。
● 目的の充電スポットが使用中・故障中だった
• 充電スポットに到着したものの、他の車両が利用していて待ち時間が発生する
• 充電器が故障しており、利用できない
● 深夜や早朝で充電設備が閉鎖されていた
• 商業施設や道の駅に設置された充電器は、施設の営業時間外には利用できないことがある
● 高速道路のサービスエリアで、充電待ちの渋滞が発生していた
• 休日時や長距離移動が増える時期には、充電スポットが混雑しやすい
対策としてできること
1. 充電スポットの最新情報を事前にチェックする
• 充電アプリやカーナビの情報を活用し、充電器の稼働状況を確認する
2. 複数の充電スポットを把握しておく
• 目的地までのルート上にある充電スポットを複数チェックし、万が一に備える
3. バッテリー残量に余裕をもって充電する
• 充電残量が20%以下になる前に、余裕をもって充電する
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いたずら・トラブルに巻き込まれるケース
電気自動車(EV)の充電は、公共の充電スポットを利用することが多いため、他の利用者や第三者とのトラブルに巻き込まれることがあります。中には悪意のあるいたずらや、マナー違反によって発生するケースもあります。この章では、よくある充電トラブルと、その対策について解説します。
充電中にプラグを抜かれる
公共の充電スポットでは、他の人が無断で充電プラグを抜いてしまうトラブルが発生することがあります。考えられる理由として、次のようなものがあります。
● 単なるいたずら
• 興味本位で充電プラグを抜かれるケース
• 充電がどのように行われているのか知りたくて触られることもある
● 次の利用者が勝手にプラグを外す
• 充電スポットが混雑している場合、待ち時間を短縮しようと他の人が無断でプラグを外すことがある
● 他の車両に充電を譲るよう求められる
• 充電待ちの利用者が「もう十分充電したはず」と勝手に判断し、プラグを抜く
対策としてできること
1. ロック機能付きの充電ケーブルを利用する
• 一部の電気自動車(EV)には、充電中にプラグをロックする機能があるため、設定を確認する
2. 監視カメラが設置されている充電スポットを選ぶ
• 商業施設や高速道路のサービスエリアなど、管理されている場所ではトラブルが発生しにくい
3. 充電が終わったら速やかに車両を移動する
• 不必要なトラブルを避けるため、充電完了後は長時間放置しない
充電スペースにガソリン車が駐車している
電気自動車(EV)専用の充電スペースに、ガソリン車が駐車していて利用できないケースがあります。意図的な妨害行為である場合と、単なる無知や不注意による場合があります。
● 駐車スペース不足による誤った利用
• 混雑した駐車場で、充電スペースしか空いておらず、ガソリン車が駐車する
● 電気自動車(EV)用スペースと知らずに駐車
• 充電専用スペースの表示がわかりにくく、気づかずに停めてしまう
● 悪意のある行為
• 電気自動車(EV)に対する反感から、わざと充電スペースを占領する
対策としてできること
1. 管理者に連絡する
• 商業施設や高速道路の充電スポットでは、管理者に報告することで対応してもらえる場合がある
2. 他の充電スポットを事前に把握しておく
• 充電スポットが1カ所しかない場合に備え、他の利用可能な充電スポットを確認しておく
3. 駐車場のルールを周知する活動を意識する
• SNSなどで充電スペースの利用マナーについて発信することで、認知度向上に貢献する
充電完了後も車両が放置されている
電気自動車(EV)の充電スペースが埋まっているものの、すでに充電が完了した車が長時間放置されているケースもあります。これは、他の利用者にとって非常に迷惑な行為であり、充電スポットの回転率を低下させる原因となります。
このような問題が発生する理由
● 充電が終わったことに気づいていない
• 充電中に買い物や食事をしている間に充電が完了し、戻るのが遅れる
● 駐車スペースとして利用している
• 充電が目的ではなく、単なる駐車スペースとして利用しているケース
● 車両の設定で充電完了後もプラグがロックされている
• 充電が完了しても、プラグがロックされたままになっており、他の人が利用できない
対策としてできること
1. 充電が完了したら速やかに車を移動する
• 充電完了通知を受け取れるアプリを利用し、完了後すぐに対応する
2. 充電時間を意識して行動する
• 充電中に食事や買い物をする場合でも、充電完了時間を把握しておく
3. 利用者同士でマナーを守る意識を持つ
• 充電スポットの利用ルールを守り、譲り合いの精神を持つ
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電気自動車(EV)のトラブルのまとめ
電気自動車(EV)の充電は、ガソリン車の給油とは異なり、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。しかし、事前の準備や基本的な知識を身につけておくことで、多くのトラブルは回避できます。
電気自動車(EV)は、環境負荷の低減やランニングコストの削減といった多くのメリットがありますが、充電に関するトラブルに遭遇する可能性もあります。特に、充電スポットの利用方法や設備の違いを知らないと、スムーズに充電できなかったり、不要なトラブルに巻き込まれたりすることもあります。
しかし、今回紹介したチェックリストを意識し、事前に情報を確認しておけば、ほとんどのトラブルは回避できます。充電計画をしっかり立て、トラブルを未然に防ぐことで、より快適なEVライフを楽しんでください。