太陽光発電システムの仕組み
太陽光発電システムの動作の仕組みは非常にシンプルで、以下の流れになります。
①ソーラーパネルで太陽光を直流電力に変換
②直流電力を家庭内で使える交流電力に変換
③余剰発電電力を電力会社に売電
雨の日や、夜間帯など太陽光の照射が少ない時間帯は、電力会社から電力を購入して家庭内に供給するように自動的に切替わります。
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太陽光発電システムの仕組み(余剰買取)
上図のモデル図を元に各機器の動作の仕組みを解説いたします。
【 ①電気をつくる 】ソーラーパネル
ソーラーパネルを屋根などに取り付けて、太陽光のエネルギーから、直流電力を発電します。
【 ②電気を集める 】接続箱
ソーラーパネルからの配線をまとめて、パワーコンディショナに送ります。
【 ③電気を変換する 】パワーコンディショナ
接続箱で束ねた直流電力を、家庭内で使用できる交流電力に変換して、家庭内に供給します。
太陽光発電の機器の中で唯一の精密機械で、経年による故障が起こりえます。
昨今ではパワーコンディショナの性能が飛躍的に向上しており、メーカー提供の保証期間も15年間とかなり長期間に設定されており、安心して使用できます。
【 ④使う・売る 】
交流電力に変換された電気は、家庭内で使用し、余った余剰発電電力を電力会社に売電することができます。
太陽光発電システムの仕組み(全量買取)
次に、全量買取制度での太陽光発電システムの動作の仕組みを解説いたします。
制度の定義ですが、以下のようになります。
余剰買取制度:ソーラーパネルの設置容量が10kW未満
全量買取制度:ソーラーパネルの設置容量が10kW以上
余剰買取制度では、ソーラーパネルで発電した電力をまずは家庭内に供給し、余った電力を電力会社に売電します。
一方、全量買取制度の場合はソーラーパネルで発電した電力の全量を売電することができます。
太陽光発電システムの各機器の動作の仕組みは以下です
①ソーラーパネルにて、太陽光を直流電力に変換
②接続箱にて、ソーラーパネルで発電した直流電力を束ねる
③パワーコンディショナにて、直流電力を交流電力に変換する
④売電メーターを通して、電力会社に売電する
余剰買取制度と全量買取制度の違いは、パワーコンディショナ以降の電気の流れです。余剰買取制度の場合は、分電盤を介して家庭内に供給するが、全量買取制度の場合は家庭内の分電盤を中継せず、直接売電メーターに流れる。
要は、全量買取制度の場合は、家庭内に太陽光の発電電力は流れません。
パワーコンディショナの設置も概ね家の外で、外壁に固定する場合が多いです。
太陽光と蓄電池セットの仕組み
太陽光発電システムと蓄電池をセットで設置する場合の仕組みを紹介します。
上図は太陽光発電システムと家庭用蓄電池をセットで導入した際の機器の動作を示したものです。
①ソーラーパネルにて発電
②ハイブリッドパワーコンディショナにて直流電力を交流電力に変換し家庭内へ
③DCDCコンバータから家庭用蓄電池に充電
④余った電力は売電
10kW未満のソーラーパネルを設置する場合は余剰買取制度が適用されます。発電電力の用途の優先順位は、家庭用蓄電池の運転モードによっても異なりますが、基本的には、以下の順番となります。
1.ソーラーパネルの発電電力は、まず家庭内で消費
2.余剰発電電力で、家庭用蓄電池に蓄電
3.更に余剰発電電力を電力会社に売電
従来のように売電価格が高価格の時代は、全量買取制度が最も設置費用に対する費用対効果が高く、次に余剰買取制度の適用がお得でした。
昨今は売電価格が低下し、電力会社からの購入電力の方が高価格となっているので、家庭用蓄電池を導入して、ソーラーパネルの発電電力を、自家消費と家庭用蓄電池への蓄電に充てた方が費用対効果が高いです。
太陽光発電システムと家庭用蓄電池を同時に設置する場合と、太陽光発電システムを設置後にあとで家庭用蓄電池を設置する場合では、動作の仕組みが異なり、発電電力を無駄なく使用するには同時に設置した方が良いです。
家庭用蓄電池後付けの仕組み
太陽光発電システムを設置し、後付けで家庭用蓄電池を設置する場合の仕組みは上図のようになります。太陽光発電システムを設置する時点で「ソーラーパネル→ 接続箱→ パワーコンディショナ→ モニタ」と完全なシステムが構築されます。
更に、後付けの家庭用蓄電池も蓄電池単体で完全なシステムを構築しているので、機器がダブってしまうのです。
直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナと、操作モニタが2台になってしまいます。
パワーコンディショナが2台存在することで、ソーラーパネルで発電した直流電力を太陽光発電システムのパワーコンディショナで交流電力に変換し、家庭用蓄電池に充電するために、蓄電池のパワーコンディショナで直流電力に変換し直してから、蓄電するので、変換ロスが発生し、効率が悪いのです。
当然、パワーコンディショナ2台分、モニタ2台分、設置工事が2回となるので、その分設置費用が余分にかかります。
太陽光発電システムと家庭用蓄電池をセットで設置する場合の仕組みは上図となります。
セットで設置する場合は、太陽光発電システムと家庭用蓄電池を合わせて1つのシステムを構築しているので、余分な機器は存在せず、パワーコンディショナもモニタ機器も1台ずつです。
当然、太陽光発電システムと家庭用蓄電池を同時に設置する場合は設置費用は1回分で済むので、割安になります。