
太陽光発電は「電気代が大きく下がる」「環境に優しい」といったメリットが強調され、共働き世帯でも導入が進んでいます。しかし実際に運用を始めてみると、「思ったほど電気代が下がらない」「売電ばかりで自家消費が増えない」と感じる家庭は少なくありません。この違和感は、太陽光発電の仕組みと共働き世帯の生活パターンが、根本的に噛み合っていないことから生まれています。
太陽光が発電する時間帯と在宅時間のズレ
太陽光発電が最も力を発揮するのは、10時から14時頃の昼間です。一方で、共働き世帯が自宅で過ごす時間は、出勤前の朝と帰宅後の夜に集中します。昼間は家に誰もいないことが多く、稼働している家電は冷蔵庫や待機電力程度に限られます。
その結果、発電した電力の多くは家庭内で使われることなく、余剰電力として売電に回ってしまいます。FIT期間中であれば一定の売電収入が期待できますが、FIT終了後は売電単価が大きく下がり、昼間の余剰電力がほとんど価値を持たなくなるケースも珍しくありません。
電気を使う時間帯は夜に集中しやすい
共働き世帯では、家事や生活の中心が夜に集まりがちです。洗濯や調理、掃除、入浴などの電力消費が18時から22時にピークを迎える家庭も多く、この時間帯は太陽光が発電しません。そのため、電力はすべて買電となり、昼間に発電したはずのメリットが相殺されてしまいます。
加えて、タイマー家電を活用していない、エコキュートを深夜運転のままにしている、電力契約プランが太陽光の運用と合っていないといった要因が重なると、太陽光の効果を実感しにくい状況がさらに強まります。
共働き世帯が太陽光を活かしきれない本当の理由
このように、共働き世帯が太陽光を活かせないと感じる背景には、設備の性能不足ではなく、生活リズムと電気の使い方のズレがあります。発電する時間と消費する時間が一致しない限り、自家消費は自然には増えません。
自家消費を増やすために見直すべきポイント
この記事では、共働き世帯が太陽光を活かしきれない構造的な理由を整理したうえで、蓄電池を導入しなくても自家消費を高めるための具体的な考え方や工夫について、分かりやすく解説していきます。生活スタイルに合わせた運用を見直すことで、太陽光発電の効果を実感できるようになるヒントを紹介します。
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昼間の電力需要が極端に少ない

共働き世帯では、平日の在宅時間は朝の7時から8時、夜の18時から23時程度です。太陽光がピーク発電する10時から14時には誰もいません。
この時間帯に家で使っているのは、冷蔵庫、Wi-Fiルーター、待機電力だけで、合計0.3から0.5kW程度。5kW発電していても、4.5kW以上が余剰電力として売電されてしまいます。
週末も外出が多い
土日も買い物やレジャーで外出することが多く、結局昼間は家にいません。せっかくの晴天の週末も、自家消費できないのです。
自家消費率が20から30パーセント程度
共働き世帯の自家消費率は、平均で20から30パーセント程度と言われています。つまり、発電量の70から80パーセントは売電されており、FIT終了後は大きな損失になります。
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タイマー家電を使っていない

洗濯機や食洗機のタイマーを知らない
洗濯機や食洗機には標準でタイマー予約機能が搭載されていますが、実際にはこの機能を活用していない家庭が非常に多いです。理由としては「朝に洗濯したい」「夜に食器を片付けたい」という生活習慣が根強く、昼間に家電を動かすという発想自体がないことが挙げられます。
また、共働き世帯では家事が夜に集中しやすいため、太陽光の発電ピークと家電の稼働タイミングが一致しないまま運用されてしまい、結果として自家消費が増えない状況が続きます。タイマー機能を使うだけで昼間の発電を直接活用できるにもかかわらず、その存在に気づいていない、または使い方を知らないというケースが多いのが現状です。
設定が面倒で放置
タイマー設定は毎回行う必要があると思われがちで、「設定が面倒」「天気に合わせて調整するのが手間」と感じて放置されることもよくあります。しかし、実際には多くの家電が“毎日同じ時間に自動稼働”する設定に対応しており、一度セットすれば継続的に運用できます。
さらに、最近の機種ではスマホアプリから操作できるものも増えており、天気予報を見ながら前日の夜にワンタップで設定するだけで済むケースもあります。こうした誤解や手間のイメージが、タイマー家電の活用を妨げている大きな要因です。
実は簡単に1〜2kWh自家消費できる
洗濯機1回で約1〜1.5kWh、食洗機1回で0.5〜1kWh程度の電力を消費します。これらを太陽光のピーク時間帯に動かすだけで、1日あたり1〜2kWhの自家消費が増え、週5日続ければ月間50〜70kWhの削減につながります。
これは共働き世帯の自家消費率を10〜15%押し上げる効果があり、蓄電池なしでも太陽光のメリットを大きく引き出せる非常に効率的な方法です。小さな工夫ですが、年間では数万円規模の電気代削減につながる可能性があります。
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夜型家事で買電が増える

帰宅後に洗濯・調理・掃除が集中
共働き世帯では、帰宅後の18時から22時に家事が集中します。洗濯、食事の準備、食器洗い、掃除、入浴など、全てこの時間帯に行います。
この時間帯は太陽光が発電していないため、全て買電になります。エアコン、照明、テレビ、IHクッキングヒーター、洗濯機、食洗機、ドライヤーなど、ピーク時には5から7kW消費することもあります。
夜間の電力消費が家計を圧迫
せっかく昼間に太陽光でしっかり発電しても、夜間の買電量が多いと、そのメリットが相殺されてしまいます。特に共働き世帯のように家事や家電の使用が夜に集中する家庭では、買電が増えてしまい、結果としてトータルの電気代削減効果が大きく薄れてしまいます。
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蓄電池がないと夕方以降の電力を賄えない

昼間の余剰電力を貯められない
蓄電池がない場合、昼間に太陽光が生み出した余剰電力を夜間に回すことができず、結果として安い売電単価で手放すしかありません。特にFIT終了後は売電単価が8〜12円程度まで下がるため、昼間に大量に発電しても家計への貢献度は小さくなります。
一方で、夜間の買電単価は30〜40円と高いため、「安く売って高く買う」という非効率な状態が続いてしまいます。共働き世帯のように昼間の電力使用が少ない家庭では、この“余剰電力を貯められない構造”が太陽光のメリットを大きく削いでしまう原因になります。
共働き世帯こそ蓄電池の恩恵が大きい
共働き世帯は昼間に家を空ける時間が長いため、太陽光の発電ピークと電力消費のピークが一致しません。だからこそ、蓄電池があると効果が大きくなります。昼間に発電した電力を蓄電池に貯めておけば、帰宅後の18〜22時の電力ピークを太陽光由来の電気で賄えるため、自家消費率は50〜70%まで向上します。
初期費用は100万円前後と高額ですが、電気代の高騰が続く現在では、長期的に見れば十分に回収可能なケースも多いです。また、停電時のバックアップ電源としても機能するため、防災面でのメリットも大きく、共働き世帯との相性は非常に良い設備と言えます。
蓄電池なしでも工夫次第で自家消費は増やせる
蓄電池がなくても、自家消費を増やす方法は多く存在します。洗濯機や食洗機のタイマー設定を活用して昼間に稼働させる、エコキュートを昼間沸き上げに変更する、在宅ワークの日に積極的に家電を使うなど、日常の工夫だけで自家消費率を10〜20%以上改善できます。
特にエコキュートは1回の沸き上げで3〜6kWhを消費するため、昼間に動かすだけで大きな効果があります。蓄電池を導入する前に、まずはこれらの“ゼロ円でできる工夫”を取り入れることで、太陽光のメリットを最大化できます。
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電力プランが自家消費に不利

深夜電力プランは昼間が高い
共働き世帯では、エコキュートやEV充電のために深夜電力プランを契約している家庭が多く見られます。しかし、このプランは夜間の料金が安い一方で、昼間の電気料金が割高に設定されているのが特徴です。太陽光発電を導入しても、昼間の自家消費が少ない共働き世帯では、昼間の高い単価が家計を圧迫しやすく、太陽光のメリットを十分に享受できません。
さらに、FIT終了後は売電単価が大幅に下がるため、昼間の余剰電力を高い単価の買電と相殺できず、「太陽光を入れたのに電気代が下がらない」という状況に陥りがちです。太陽光を最大限活かすには、昼間の料金が安いプランや時間帯別料金の差が小さいプランへの切り替えが効果的です。
プラン変更が面倒で放置
太陽光発電を導入したら、電力プランの見直しは必須ともいえる重要なステップです。しかし、実際には「手続きが面倒」「どのプランが最適かわからない」といった理由で、深夜電力プランのまま放置している家庭が少なくありません。電力プランは一度変更すれば長期的にメリットが続くため、早めに見直すことで年間1〜3万円以上の節約につながるケースもあります。
電力会社のシミュレーションツールを使えば、太陽光の発電量や生活パターンに合わせた最適プランを簡単に比較できるため、導入後は必ずチェックすることが重要です。プランの見直しは“最も手軽で効果が大きい太陽光の最適化手段”と言えます。
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共働き世帯が自家消費を増やす具体策

共働き世帯でも、以下の工夫で自家消費を増やせます。
タイマー家電を徹底活用
共働き世帯が自家消費を増やすうえで最も効果的かつ手軽なのが、洗濯機や食洗機のタイマー機能を活用する方法です。太陽光が最も発電する11時〜13時に自動で稼働させるだけで、1回あたり1〜2kWhの電力を自家消費に回せます。
週5日続ければ月間50〜70kWhの削減につながり、FIT終了後の家庭では大きな経済効果を生みます。多くの家電は「毎日同じ時間に動かす」設定が可能なため、毎回設定する手間もありません。晴天の日だけ動かしたい場合は、前日の夜にタイマーをセットするだけでOKです。
エコキュートを昼間沸き上げに変更
エコキュートは家庭内で最も電力を消費する設備のひとつで、1回の沸き上げで3〜6kWhを使用します。これを深夜電力ではなく、太陽光が豊富な昼間に沸き上げる設定へ変更することで、大量の余剰電力を自家消費に回せます。
最近の機種には「おひさまモード」など、発電量に応じて自動で沸き上げを調整する機能もあり、共働き世帯でも手間なく運用できます。エコキュートの昼間運転は、自家消費率を一気に引き上げる最も効果的な方法のひとつです。
在宅ワーク日は積極的に使う
在宅ワークの日は、太陽光の発電ピークに合わせて家電を積極的に使用する絶好のチャンスです。パソコンやスマホの充電、掃除機、アイロン、エアコンなど、普段は夜に行う家事を昼間に移すだけで、自家消費量が大幅に増えます。
週に1〜2日でも在宅日があれば、月間で数十kWhの自家消費増加が期待でき、蓄電池がなくても太陽光のメリットをしっかり活かせます。
週末の晴天日を活用
週末の晴れた日は、電力を多く使う家事をまとめて行うことで、太陽光の恩恵を最大化できます。掃除機、洗濯機の複数回運転、布団乾燥機、アイロンなど、電力消費の大きい家電を昼間に集中させるだけで、1日で5〜10kWhの自家消費が可能です。共働き世帯は平日に自家消費しづらい分、週末の活用が非常に重要になります。
蓄電池導入を検討
長期的に太陽光の価値を最大化したい場合、蓄電池の導入は最も効果的な選択肢です。昼間の余剰電力を蓄電池に貯めて夜に使うことで、自家消費率は50〜70%まで向上します。
初期費用は高いものの、電気代の高騰が続く現在では回収可能なケースも多く、共働き世帯との相性は非常に良い設備です。自治体の補助金を活用すれば導入負担を大きく減らせます。
まとめ:共働きでも工夫次第で活かせる
共働き世帯が太陽光を活かしにくい根本原因
共働き世帯が太陽光発電の効果を実感しにくい最大の理由は、生活パターンと太陽光の発電タイミングが根本的にズレている点にあります。発電量が最も多くなる昼間は家を空けており、自家消費がほとんどできない一方、電力使用が増える夜間には太陽光が使えません。この構造そのものが、電気代削減効果を小さくしてしまいます。
生活習慣が「太陽光を活かしにくい状態」を作っている
発電と生活のズレに加え、日常の習慣も影響します。タイマー機能付き家電を使わない、家事を夜にまとめる、深夜電力プランを見直さないまま使い続けている、蓄電池がなく夜間の買電が増える。こうした要素が重なることで、結果的に「太陽光の恩恵を受けにくい家庭」になってしまいます。
共働き世帯でも自家消費は十分に増やせる
ただし、これは共働き世帯が太陽光に向いていないという意味ではありません。工夫次第で、自家消費率を大きく改善することは可能です。洗濯機や食洗機のタイマーを活用するだけでも、自家消費量は着実に増えます。平日に少しずつ積み重ねるだけで、月単位では無視できない電力量になります。
また、エコキュートを昼間沸き上げに変更すれば、一度の運転でまとまった自家消費が生まれます。さらに、週末の晴天日を意識して家事をまとめるだけでも、太陽光の活用効率は大きく変わります。
蓄電池があると「夜の弱点」を補える
蓄電池を導入すれば、昼間に発電した余剰電力を夜に使えるようになります。これにより、自家消費率を大幅に引き上げることが可能です。初期費用はかかりますが、長期的に見れば電気代削減によって回収できるケースも多く、共働き世帯との相性は非常に良いと言えます。
太陽光は生活に合わせて価値が変わる設備
太陽光発電は、設置しただけで自動的に効果が最大化される設備ではありません。生活パターンに合わせて使い方を調整することで、価値は大きく変わります。共働き世帯であっても、工夫次第で十分なメリットを得ることができます。
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共働き世帯の太陽光事情|よくある質問
Q1: 共働きでも太陽光を導入するメリットはありますか?
タイマー家電や蓄電池を活用すれば自家消費を増やせます。また、週末在宅が多い家庭なら十分メリットがあります。
Q2: 蓄電池なしでどのくらい自家消費できますか?
工夫次第で30から40パーセント程度まで高められます。タイマー家電とエコキュート昼間沸き上げを併用すれば、さらに上がります。
Q3: FIT期間中も自家消費を増やすべきですか?
FIT期間中は売電単価が高いため、売電した方が得な場合もあります。ただし、FIT終了後を見据えて、今から自家消費の習慣をつけておくと良いでしょう。
Q4: 在宅ワークが週2日だけでも効果ありますか?
在宅日だけでも昼間に家電を使えば、月間で数十kWhの自家消費を増やせます。
Q5: HEMSは必須ですか?
必須ではありませんが、あると便利です。発電量を見える化でき、自動で家電を制御することも可能です。導入費用は10から30万円程度です。
Q6: 電力プランはどう選べば良いですか?
太陽光がある家庭は、昼間の料金が安いプランが有利です。深夜電力プランから切り替えることで、自家消費のメリットを最大化できます。電力会社のシミュレーションツールで比較しましょう。
Q7: 昼間に家にいなくても蓄電池は必要ですか?
むしろ共働き世帯こそ蓄電池の恩恵が大きいです。昼間の余剰電力を夜に使えるため、自家消費率が大幅に向上します。
Q8: タイマー家電は毎日設定する必要がありますか?
多くの家電は“毎日同じ時間に動かす”設定が可能です。天気に合わせて調整したい場合だけ手動で変更すればOKです。
Q9: 共働きでも太陽光の元が取れますか?
工夫なしでは難しいですが、タイマー家電・昼間沸き上げ・週末活用・蓄電池導入などを組み合わせれば十分に回収可能です。
Q10: 太陽光を導入したら電力プランは必ず見直すべきですか?
深夜電力プランのままだと昼間の単価が高く、自家消費のメリットが薄れます。太陽光向けのプランに変更することで効果が高まります。

























