
「太陽光発電と蓄電池を導入したら、電気を自給自足できる!」──そう思っていたのに、いざ設置したら「契約アンペアを上げてください」と言われた。しかも、分電盤の交換が必要で、追加費用が10万円以上──。
実は、太陽光と蓄電池を導入すると、家全体の電気容量が逼迫し、ブレーカーが落ちやすくなることがあります。今回は、どんな家庭でブレーカー容量アップが必要になるのか、その理由と対策を解説します。
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理由①:蓄電池の「充電」が発電電力を消費する

蓄電池の充電は「15〜30A」消費
家庭用蓄電池は、充電時に15〜30A程度の電流を消費します。10kWhの蓄電池を3kWで充電する場合、約15Aの電流が流れます。
これは、エアコン1台分に相当する電力です。もし契約アンペアが40Aの家庭で、夕食時にIHクッキングヒーター(15A)、エアコン(10A)、電子レンジ(10A)を使いながら蓄電池を充電(15A)すると、合計50Aとなり、ブレーカーが落ちます。
「深夜充電」でも油断できない
蓄電池を深夜電力で充電する場合、「深夜は家電の使用が少ないから容量に余裕がある」と思われがちですが、実際には深夜でも意外と多くの電気を使っています。特に冬場は、外気温が低いためエアコン暖房が深夜も継続運転し、場合によっては電気ヒーターやこたつなどの補助暖房も稼働しています。
さらに、オール電化住宅では深夜にエコキュートが沸き上げを行うため、20A前後の電流を消費します。ここに蓄電池の充電(15〜30A)が重なると、契約アンペアが40Aや50Aの家庭では一気に容量が逼迫し、ブレーカーが落ちるリスクが高まります。深夜だから安全というわけではなく、季節や生活パターンによっては最も容量が厳しくなる時間帯になることもあるため、充電時間の設定には注意が必要です。
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理由②:太陽光発電の「自立運転モード」で一気に負荷がかかる

停電時の自立運転で使える電力は限られる
太陽光発電には、停電時でも最低限の電気を使える「自立運転モード」が搭載されていますが、このモードで利用できる電力は非常に限られており、一般的には最大1.5kVA(約15A)までしか供給できません。これは通常の家庭で使う電力のごく一部に過ぎず、冷蔵庫や照明、テレビ、スマホ充電などの“最低限の生活に必要な家電”を動かすだけで容量の大半を使い切ってしまいます。
例えば、冷蔵庫2A・照明3A・テレビ2A・スマホ充電1Aを同時に使うと合計8A。ここに蓄電池の充電(15A)を加えると23Aとなり、自立運転の上限を大きく超えてしまいます。停電時は「普段通りに家電を使えるわけではない」という点を理解し、優先順位を決めて使用する必要があります。
「専用コンセント」しか使えない制約
太陽光発電には、停電時でも最低限の電気を使える「自立運転モード」が搭載されていますが、このモードで利用できる電力は非常に限られており、一般的には最大1.5kVA(約15A)までしか供給できません。これは通常の家庭で使う電力のごく一部に過ぎず、冷蔵庫や照明、テレビ、スマホ充電などの“最低限の生活に必要な家電”を動かすだけで容量の大半を使い切ってしまいます。
例えば、冷蔵庫2A・照明3A・テレビ2A・スマホ充電1Aを同時に使うと合計8A。ここに蓄電池の充電(15A)を加えると23Aとなり、自立運転の上限を大きく超えてしまいます。停電時は「普段通りに家電を使えるわけではない」という点を理解し、優先順位を決めて使用する必要があります。
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理由③:「オール電化」で容量がギリギリ

IH・エコキュート・エアコンで既に高負荷
オール電化住宅では、日常的に使用する家電そのものが大電力を必要とするため、契約アンペアが50〜60Aあっても余裕がないケースが多く見られます。
例えば、IHクッキングヒーターは調理中に15A前後を消費し、エコキュートは沸き上げ時に20A程度、さらにエアコンを複数台運転すると合計で20A以上になることも珍しくありません。これだけで50A近くに達するため、普段の生活だけで契約容量の大半を使い切ってしまう家庭も多いのが実情です。ここに蓄電池の充電(15A)が加わると、合計70A以上となり、60A契約では確実にブレーカーが落ちてしまいます。
太陽光+蓄電池を導入する家庭では、既存の電力使用状況を正確に把握し、容量アップを前提に検討することが重要です。
「全部同時に使わなければいい」は甘い
「IHとエアコンと蓄電池の充電を同時に使わなければ問題ない」と考える人もいますが、実際の生活では“意図せず同時使用してしまう”場面が必ずあります。特に冬の夕食時は、IHで調理しながらエアコン暖房をつけ、さらに家族が電子レンジやドライヤーを使うなど、複数の家電が自然と重なりやすい時間帯です。
そこに蓄電池の自動充電が始まると、一気に容量オーバーとなり、ブレーカーが落ちてしまいます。毎回「今どの家電が動いているか」を気にしながら生活するのは大きなストレスで、現実的ではありません。快適に暮らすためには、容量に余裕を持たせることが最も確実で、結果的にトラブルを避ける近道になります。
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理由④:「分電盤が古い」と60A以上に対応していない
築20年以上の家は40A対応まで
築20年以上の住宅では、当時の一般的な電力使用量を前提に設計されているため、分電盤が40Aまでしか対応していないケースが多く見られます。たとえ電力会社との契約を60Aに変更したとしても、家の中の分電盤が40Aまでしか許容できない場合、実際には40A以上の電流を安全に扱うことができません。
そのため、IHやエアコン、エコキュート、蓄電池の充電などを同時に使うと簡単に容量を超えてしまい、ブレーカーが頻繁に落ちる原因になります。このような場合は、分電盤そのものを60A以上に対応した新しいものへ交換する必要があり、工事費は一般的に5〜15万円程度かかります。太陽光や蓄電池を導入する前に、分電盤の容量を確認しておくことが非常に重要です。
「スマートメーター」でも分電盤は別
近年、多くの家庭でスマートメーターが導入されていますが、これはあくまで電力会社側の設備であり、家の内部にある分電盤とはまったく別のものです。スマートメーターは電気使用量の計測や遠隔検針を行うための装置で、家庭内の電気容量を増やす機能はありません。
そのため、スマートメーターが新しくても、家の分電盤が40A対応のままなら、契約アンペアを60Aに上げても実際には40A以上使えず、容量不足の問題は解決しません。分電盤の交換は自己負担となり、電気工事士による工事が必要です。太陽光や蓄電池を導入する際には、「スマートメーターがあるから大丈夫」と思わず、分電盤の容量を必ず確認することが大切です。
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理由⑤:「売電用パワコン」と「蓄電池用パワコン」が別系統

2台のパワコンで電流が増える
太陽光発電システムと蓄電池を別々に導入している家庭では、太陽光用パワーコンディショナー(パワコン)と蓄電池用パワコンがそれぞれ独立して稼働します。パワコンは発電した直流電気を家庭で使える交流電気に変換する装置であり、その変換作業自体に電力を消費します。
太陽光パワコンが稼働しているだけでも数アンペアを使用し、さらに蓄電池用パワコンが同時に動くと、両者合わせて10A前後の電流を消費することも珍しくありません。この“見えない電力消費”が積み重なることで、家全体の電力容量を圧迫し、IHやエアコン、エコキュートなどの大電力家電と重なると、契約アンペアを簡単に超えてしまうことがあります。太陽光+蓄電池の組み合わせでは、パワコンの電流負荷も容量設計の重要なポイントになります。
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「ブレーカー容量アップ」が必要な家庭の特徴

以下に当てはまる家庭は、太陽光発電+蓄電池導入時にブレーカー容量アップが必要になる可能性が高いです。
● 契約アンペアが40A以下
● オール電化住宅
● EVも所有している
● 築20年以上で分電盤が古い
● 4人以上の家族で電力消費が多い
● 在宅ワークで日中も電気を使う
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「容量アップ」の費用と手続き

契約アンペア変更だけなら「無料〜数千円」
電力会社との契約アンペアを40Aから60Aへ変更するだけであれば、基本的に大掛かりな工事は不要で、費用も無料〜数千円程度で済むケースがほとんどです。これは電力会社側の設定変更だけで対応できるため、家の内部設備に手を加える必要がないからです。
ただし、契約アンペアを上げると毎月の基本料金が500〜1,000円ほど増えるため、年間では6,000〜12,000円の固定費アップになります。太陽光や蓄電池を導入して電力使用量が増える家庭では、契約アンペアの見直しは避けられないことが多いですが、ランニングコストも含めて検討することが大切です。容量不足でブレーカーが頻繁に落ちるストレスを考えると、比較的低コストで改善できる有効な対策といえます。
分電盤交換が必要なら「5〜15万円」
契約アンペアを60A以上に引き上げたい場合でも、家の分電盤が40A対応のままだと、実際には容量を増やすことができません。このようなケースでは、分電盤そのものを60A以上に対応した新しいものへ交換する必要があります。
分電盤交換は電気工事士による専門工事となり、費用は一般的に5〜15万円程度、工期は1〜2日ほどです。特に築20年以上の住宅では、当時の電力需要を前提に設計されているため、40A対応の分電盤がそのまま使われていることが多く、太陽光・蓄電池・EV充電など現代の電力需要に対応しきれません。
分電盤を交換することで、家全体の電気容量に余裕が生まれ、複数の家電を同時に使ってもブレーカーが落ちにくくなります。将来の設備追加を見据えて早めに対応しておくと安心です。
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「容量アップせずに済む方法」はあるか?

方法①:蓄電池の充電時間を深夜に限定
蓄電池の充電を深夜2〜6時など、家庭内の電力使用が最も少ない時間帯に限定することで、他の家電との同時使用を避け、契約アンペアの範囲内で安全に運用できます。
特に夕方〜夜は、IH・エアコン・電子レンジ・給湯器など多くの家電が重なりやすく、蓄電池の充電(15〜30A)が加わると一気に容量オーバーになるリスクがあります。深夜は比較的電力使用が少ないため、蓄電池の充電をこの時間帯に集中させることで、ブレーカーが落ちるトラブルを大幅に減らせます。
ただし、冬場は深夜でも暖房が稼働していたり、エコキュートが沸き上げを行うため、完全に余裕があるとは限りません。季節や生活パターンに合わせて、充電時間を適切に調整することが重要です。
方法②:「スマート分電盤」で自動制御
スマート分電盤を導入すると、家全体の電力使用量をリアルタイムで監視し、契約アンペアを超えそうなタイミングで自動的に特定の家電を一時停止させることができます。これにより、IH・エアコン・蓄電池充電などが重なっても、ブレーカーが落ちる前にシステムが自動で調整してくれるため、容量オーバーによる停電リスクを大幅に軽減できます。
初期費用は10万円前後とやや高めですが、毎回「どの家電が動いているか」を気にしながら生活するストレスから解放されるメリットは大きいです。特にオール電化+蓄電池+EV充電など、電力負荷が高い家庭では、スマート分電盤の導入が実質的な“容量アップの代替策”として非常に有効です。
まとめ:太陽光+蓄電池は「電気容量の見直し」がセット
太陽光発電と蓄電池を導入すると、家全体の電力の使われ方が大きく変わります。発電設備や充放電機器が加わることで、これまで問題なかった家庭でも契約容量や分電盤まわりの余裕が不足するケースは少なくありません。
容量不足が起きやすい家庭の特徴
特に注意が必要なのは、オール電化住宅やEVを所有している家庭、そして築年数が古い住宅です。これらの条件が重なると、同時に使う電力が増え、ブレーカーが落ちやすくなったり、蓄電池やV2Hの能力を十分に活かせなくなったりすることがあります。そのため、導入前の段階で電気工事士に相談し、分電盤や契約アンペアを含めた電気容量の見直しを行うことが重要です。
「導入前の確認」が後悔を防ぐ
太陽光と蓄電池は、設置して終わりではありません。容量不足に気づくのが導入後になると、追加工事が必要になり、時間や費用の負担が増えてしまいます。だからこそ、「導入してから困る」のではなく、「導入前に確認する」ことが大切です。
設備を最大限活かすためのひと手間
事前に電気容量を適切に見直しておけば、太陽光と蓄電池の性能を無理なく引き出し、安定した電力利用が可能になります。少しの事前確認が、後悔のない太陽光+蓄電池生活につながります。
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太陽光発電+蓄電池でブレーカー容量不足|よくある質問(FAQ)
Q1: 契約アンペアを上げると、電気代はどのくらい上がりますか?
電力会社により異なりますが、40Aから60Aに上げると、基本料金が月500〜1,000円程度上がります。年間で6,000〜12,000円の増額です。
Q2: 分電盤の容量は、どこを見れば確認できますか?
分電盤のフタを開けて、主幹ブレーカーに記載されている数字(例: 40A、60A)を確認してください。不明な場合は、電気工事士に点検してもらいましょう。
Q3: 太陽光と蓄電池を導入する前に、どんな準備が必要ですか?
まず現在の契約アンペア、分電盤の容量、家全体の電力使用パターンを確認してください。電気工事士に現地調査を依頼し、容量アップが必要か診断してもらうと安心です。
Q4: ブレーカーが落ちやすい場合、自分で対処できますか?
一時的には、使用する機器を減らす、充電時間をずらすなどで対処できます。ただし、根本的な解決には契約アンペアの見直しや分電盤の交換が必要です。
Q5: 蓄電池の充電を「太陽光のみ」にすれば、容量問題は解決しますか?
昼間の太陽光発電で充電する場合、家庭の消費電力と充電電流が重なるため、やはり容量不足になることがあります。発電量が十分なら問題ありませんが、曇天時は注意が必要です。
Q6: 新築時に太陽光と蓄電池を導入する場合、何Aで契約すべきですか?
オール電化+太陽光+蓄電池の場合、最低でも60A、できれば70〜80Aの契約をおすすめします。EVも導入予定なら、さらに余裕を持って80A以上が理想です。

























