エコキュートと太陽光発電は連携させるのが良いと言われています。その理由は、エネルギー効率がより向上し、大きな省エネ効果が期待できるからです。エコキュートと太陽光発電の連携のメリットを正しく知りたいと思っている人も多いかもしれません。
この記事では、エコキュートと太陽光発電を連携するメリット・デメリットを詳しく解説していますので、ぜひ最後までお読みください。
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エコキュートの仕組み
エコキュートは、ヒートポンプ技術を応用した給湯器です。ヒートポンプとは大気中の熱を移動させる技術で、電気を使って大気中の熱を高効率に圧縮し、高温高圧にしてお湯を沸かします。
エコキュートでお湯を作る仕組みは、エアコンと同じ冷媒サイクルを利用するのが特徴的です。以下のサイクルを繰り返しています。
1. 空気から熱を吸収(熱交換器で冷媒が周囲の熱を取り込む)
2. 圧縮して高温化(コンプレッサーで圧縮し、高温高圧の状態に)
3. 水に熱を伝える(高温冷媒が水と熱交換し、お湯を沸かす)
4. 膨張して冷却(冷媒を膨張させて元の低温状態に戻る)
一般的な電気温水器との違いは、熱の作り方にあります。電気温水器は、電気ヒーター(抵抗加熱)を直接発熱させ、お湯を作ります。エコキュートは、「電気で直接発熱する」のではなく、「空気の熱を集めて移動させる」技術を用いています。
なお、欧州ではヒートポンプは再生可能エネルギーに分類されています。ヒートポンプが、大気中に存在し、繰り返し利用できる自然の熱エネルギーを活用しているからです。
貯湯タンクの特性
貯湯タンクは、ヒートポンプとともにエコキュートを特徴づける大事なパーツです。断熱性の高い構造で設計されており、作成した熱湯を長時間にわたり保存し、効率的に給湯できる仕組みを備えています。
貯湯タンクの内槽にはステンレスや樹脂が使用され、高温の水を保持するだけでなく、耐久性向上や腐食の防止が可能です。断熱材には発泡ウレタンや真空断熱材を採用し、熱を逃がさないような仕組みを整えています。外装カバーは金属や樹脂で構成され、耐久性を高める役割も果たしています。
貯湯タンクの断熱構造なら、夜間に作ったお湯を翌日まで高温で維持し、昼間の追加加熱を抑えられる構造です。必要な量だけ安定して給湯したり、一度に大量のお湯を供給したりすることもでき、シャワーやキッチンなど同時使用でも対応可能となっています。
給湯の効率化が家庭の省エネにつながる
エコキュートは単なる給湯器ではなく、給湯を効率化する家庭の省エネ機器としての活躍が期待されています。経済産業省が公表した、2021年度の家庭部門のエネルギー消費に占める給湯の割合は28.7%でした(※)。実に3割近くのエネルギーが給湯で占められている計算です。給湯は熱エネルギーですが、この部分の省エネが求められており、エコキュートにはそれを実現する力があります。
エコキュートは、従来の電気温水器と比べて非常に効率的です。また、都市ガスやプロパンガス、灯油で給湯している家庭がオール電化住宅へと転換し、エコキュートを使用するようになれば、温室効果ガスであるCO2(二酸化炭素)の削減にもつながり、地球温暖化防止へと寄与します。
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エコキュートと太陽光発電を連携させるメリット
エコキュートは太陽光発電と連携させることができます。連携することで何が変わるのか、メリットを紹介していきます。
太陽光発電で生み出した電気でお湯を沸かせる
太陽光発電とエコキュートの連携により、発電した電力を使ってお湯を沸かせます。これにより、電力会社からの電気の購入を抑えることで、電気代の節約につながります。エコキュートは、空気中の熱を利用するため少ない電力で稼働することができ、太陽光との相性も抜群です。特にオール電化住宅では、太陽光発電にIHクッキングヒーター、エコキュートを組み合わせることで光熱費の大幅な削減が期待できます。
環境に優しい再生可能エネルギーを使うことで、CO2排出の削減にも貢献でき、持続可能な生活をサポートします。太陽光で生み出した電気を最大限に活用すると、家庭のエネルギー効率はさらに向上し、経済性を高める点でもより効果的です。
自家消費できなかった電気を有効活用できる
住宅用太陽光発電では、発電した電気は家庭内でまず自家消費し、余剰分を電力会社に売電します。しかし、2025年度の売電価格は1kWhあたり15円です。一方、電力会社から購入する電気料金は31円前後で推移しているため、売電するよりも自家消費する方が経済的に有利です。このような状況下で、エコキュートは太陽光発電と抜群の相性の良さを見せています。
日中にエコキュートを稼働させることで、発電した電気の自家消費分を増やし、電力会社から購入する電気の料金を抑える効果が期待できます。太陽光発電とエコキュートを連携させることで、余剰電力を有効に活用し、理想的な省エネ生活を実現できるでしょう。
昼間はお湯を沸かす効率が良い
エコキュートは、ヒートポンプ技術を利用して空気中の熱を取り込み、お湯を沸かします。特に昼間は大気温が高いため、少ない電力で効率的にお湯を作れるのが特長です。この時間帯に太陽光発電で生み出した電力を活用すれば、電力会社から購入する電力を抑え、経済的メリットが高まります。余剰電力の有効活用が可能となり、光熱費削減と環境保護の両方を実現できるのも大きな魅力です。
太陽光発電と連携して日中にエコキュートを稼働させ、必要なお湯を貯めておくことで、夜間や天候不良時にも安心して使用できます。
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エコキュートと太陽光発電を連携させるデメリット
エコキュートと太陽光発電の連携にはメリットだけでなくデメリットもあります。特に気を付けておきたいポイントを紹介します。
初期費用がかかる
エコキュートと太陽光発電を同時に導入する場合、初期費用が高額になることが一般的です。エコキュートの費用相場は約40万〜50万円で、太陽光発電システムの費用相場は86.4万〜144万円です。太陽光発電の費用相場は設備容量が3〜5kW、1kWあたり28.8万円で計算されています。これらを合算すると、導入に必要な初期投資はまとまった額になってしまいます。
このため、エコキュートと太陽光発電を同時に導入する際には、十分な資金計画を練ることが不可欠です。また、長期的なコストパフォーマンスを考慮することも重要です。初期費用は高くても、光熱費の削減や売電収入によるリターンが見込まれるため、全体としての経済効果をしっかりと分析することが成功のカギとなります。
設置スペースが必要
エコキュートと太陽光発電を連携させるには、相応の設置スペースが不可欠です。エコキュートは、ヒートポンプユニットと貯湯タンクユニットで構成されており、これらが収まるための一定のスペースが必要です。特に貯湯タンクはサイズが大きいため、設置場所の広さを事前に確認することが重要です。
さらに、太陽光発電システムを導入する際には、屋根に太陽光パネルを設置するためのスペースも必要になります。設置に際しては、屋根の形状や方角、周囲の影なども考慮しなければなりません。これらの要素を踏まえて、導入前には設置機器のサイズと設置場所の状況を確認することが大切です。これにより、効率的かつ快適なエネルギー利用が実現できるでしょう。
天候によっては日中に発電できない
エコキュートと太陽光発電を連携させる際に注意すべき点の一つは天候の影響です。太陽光発電は、太陽が照っているときのみ電力を生み出します。そのため、雨天や曇天の場合は発電ができず、エコキュートを稼働させることが難しくなります。天候の悪い日は、エコキュートを稼働しないか、電力会社から購入した電力でお湯を沸かすことになります。この場合、電気代の節約効果が薄れます。
エコキュートと太陽光発電の導入を検討する際は、天候が悪い日も想定してシミュレーションを行うことが重要です。具体的には、年間を通じての発電量や、日照時間の変化を考慮し、どれくらいの電力が自家消費できるかを見極める必要があります。
停電時には稼働できないこともある
エコキュートと太陽光発電の連携における弱点は、停電時の稼働です。災害などで停電が発生した際は、太陽光発電を自立運転モードに切り替えることでエコキュートを稼働できますが、太陽光発電の自立運転モードは100V対応であり、200Vで動作するエコキュートは停電時に稼働させることができない可能性があります。
そのため、停電時にお湯を必要とする状況では、代替手段が必要になるかもしれません。もし、災害対策を強化したいと考えるのであれば、200V対応の蓄電池の導入を検討することをおすすめします。蓄電池を活用すれば、停電時でもエコキュートを継続的かつ安定的に運用できるため、安心して導入ができるでしょう。
一部太陽光発電に対応していない機種がある
エコキュートの中には、太陽光発電と連携できない機種も存在します。特に古い機種は電力コスト削減のために夜間電力を使用する設計が多く、昼間の太陽光発電の電力を活用できません。最新の機種でもすべてが太陽光発電対応ではないため、導入時には事前の確認が不可欠です。
一方、太陽光対応のエコキュートであれば、昼間に発電した電力で効率的にお湯を沸かせ、電気代を抑えることができます。太陽光発電とエコキュートを連携させることで、家庭のエネルギー自給率も向上します。こうした連携を効果的に活かすには、設置環境や家族構成に合わせた最適な機種の選定が重要です。
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エコキュートと太陽光発電の連携方法
エコキュートはメーカーごとにシステム設計に違いがあるため、太陽光発電の連携方法もメーカーによって異なる場合があります。ここでは、エコキュートと太陽光発電の連携方法をメーカーごとに解説します。
コロナのエコキュート
コロナのエコキュートでは、「ソーラーモード」「ソーラーモードプラス」「ソーラーモードアプリ」と3つの連携方法を提供しています。
ソーラーモードは、太陽光発電の余剰電力による沸き上げを手動で設定できる機能です。台所リモコンで日付と開始時刻を選択し、連携を手動設定します。
ソーラーモードプラスは、ソーラーモードの進化版です。太陽光発電の余剰電力を活用した沸き上げを、手動ではなく自動で設定できます。台所リモコンだけでなく、HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)連携による自動設定が可能な点が特徴です。
ソーラーモードアプリは、スマートフォンアプリで太陽光発電とエコキュートの連携を設定できる機能です。ネット上の天気予報データを基に、アプリが自動で余剰電力を活用した沸き上げを行います。
なお、コロナでエコキュートと太陽光発電の連携が可能な機種は、2017年以降のソーラーモード搭載機種(AY5フルオートタイプは2022年6月以降発売)です。
ダイキンのエコキュート
ダイキンのエコキュートでは、「昼間シフト機能」の利用により、エコキュートと太陽光発電の連携が可能です。昼間シフト機能とは、太陽光発電の余剰電力を利用してお湯を沸かすことができる機能です。
設定は、基本的にリモコンを使って手動で行いますが、一部の機種ではメニューボタンから詳細設定が可能で、スマートフォンアプリ「Daikin Smart APP」を使用して天気予報連動の自動調整も可能です。
昼間シフト機能の対応機種は、2021年に発売されたV型シリーズ以降のモデル、および2023年に発売されたすべての機種です。
三菱のエコキュート
三菱エコキュートでは、「お天気リンクEZ」とスマートフォンアプリ「MyMU」を利用して太陽光発電との連携が可能です。
お天気リンクEZは、三菱電機のエコキュートが搭載する太陽光発電との連携機能の一つです。天気予報データを基に、太陽光発電の余剰電力を活用して最適な沸き上げを行います。連携方法は、無線LANを介したクラウドサービス、スマートフォンアプリ「三菱HEMS」(専用アプリ)またはリモコンによる設定が可能です。
スマートフォンアプリ「MyMU」は、三菱の家電アプリを一つのスマートフォン用アプリに統合した家電統合アプリです。設定は、ネットワークに接続後、アプリを起動してエコキュートを登録し、お天気リンクEZ機能を有効にすれば、太陽光との連携が可能となります。
対応機種は、2018年度以降のP、S、EX、Aシリーズ(特定機種を除く)です。
パナソニックのエコキュート
パナソニックのエコキュートでは、「ソーラーチャージ」機能の活用により、太陽光発電システムとの連携が可能となります。ソーラーチャージは、エコキュートを太陽光発電と連携させ、余剰電力を活用して効率的にお湯を沸かせる機能です。夜間の沸き上げ量を抑えて、翌日の昼間に太陽光発電の余剰電力を利用してお湯を沸かし、自家消費率を高めて電気料金を削減します。
連携方法は、台所リモコン、AiSEG2(AIソーラーチャージ)、またはスマートフォンアプリで設定可能です。リモコンの場合は、リモコンメニューから手動で翌日の天気予報をチェックします。AiSEG2の場合は、AIが自動で翌日の天気予報と余剰電力をチェックします。スマートフォンアプリの場合も、アプリが自動で日射量予報データを確認し、最適な沸き上げを自動判断します。
対応機種は、ソーラーチャージ搭載の各シリーズです。
日立のエコキュート
日立のエコキュートは、台所リモコン、HEMS(専用アダプターが必要)、および専用アプリ(スマートフォンアプリ)を使用して、太陽光発電システムとの連携設定が可能です。台所リモコンでは、リモコンの画面上で太陽光発電の余剰電力を活用した昼間の沸き上げ設定が手動で行えます。翌日の天気予報を確認し、昼間の沸き上げ時間を設定可能です。
HEMSでは、管理画面からエコキュートとの連携設定が可能で、天気予報や太陽光発電の状況を基に、エコキュートの沸き上げを自動的に制御します。専用アプリでは、アプリが自動的に天気予報データを取得し、効率的な沸き上げを行います。
対応機種は、2023年度の薄型機種を除く各種モデルとなっています。各社の設定の詳細については、サポートページを確認してください。
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エコキュートと太陽光発電を連携させて省エネを
エコキュートは太陽光発電と組み合わせることで、発電した電力を無駄なく活用し高い省エネ効果を期待できます。日中の発電でお湯を沸かすことで電気代の節約にもつながりますが、導入には高額な初期費用や設置スペースが必要です。
そのため、事前に費用対効果を試算し、長期的なメリットを見極めることが重要となります。詳しい相談や見積りは、専門会社を通じて行うのが安心です。
エコ発電本舗では、随時ご相談やお問い合わせを受け付けていますので、ぜひ遠慮なくご活用ください。