
太陽光発電を導入すれば電気使用量が減り、電気代も安くなる──そう期待していたのに、実際には「雨の日に電気使用量が増える」という不思議な現象が起きている家庭があります。
晴れの日は太陽光で節約できているはずなのに、雨の日になると無意識に電気を使いすぎてしまう。この矛盾した行動の背景には、心理的な要因と生活習慣の変化が隠れています。
太陽光導入後に雨の日の電気使用が増える理由と、その対策について解説します。
エコ発電本舗の「商品」「補助金」メニュー
なぜ雨の日に電気使用が「増える」のか?

晴れの日に「節約しすぎた反動」が来る
太陽光導入後、晴れの日は「太陽光があるから電気を使っても大丈夫」という意識で過ごしますが、実際には「もったいないから使わない」という節約意識も働き、無意識に電気の使用を控えることがあります。
例えば、洗濯は晴れた日にまとめて行う、掃除機は太陽光が発電している昼間に使う、など、晴天日に家事を集中させます。この結果、晴れの日は忙しく動き回り、疲労が溜まります。そして雨の日になると、「今日は発電しないから家事もお休み」という気持ちになり、家でゆっくり過ごす時間が増えます。在宅時間が長くなることで、照明、テレビ、エアコン、スマホ充電など、あらゆる電気使用が増加するのです。
雨の日は「室内で過ごす時間」が長くなる
雨の日は外出を控え、家で過ごす時間が長くなります。晴れの日なら「買い物に行こう」「散歩しよう」と外出していた時間が、雨の日は全て室内で過ごす時間になります。この在宅時間の増加が、電気使用量の増加に直結します。
例えば、晴れの日は午後2時間外出していたのが、雨の日は2時間ずっと家にいる。その間、エアコン、テレビ、照明、パソコンなどを使い続けます。また、子どもが学校から早く帰ってきたり、外で遊べずに家でゲームをしたりすることで、さらに電気使用量が増えます。太陽光があろうとなかろうと、「在宅時間が長い=電気使用量が多い」という単純な法則が働くのです。
照明を昼間からつける必要がある
雨の日や曇りの日は、日中でも室内が暗くなります。晴れの日なら自然光だけで十分明るいリビングも、雨の日は昼間から照明をつける必要があります。この「昼間の照明使用」が、電気使用量を押し上げます。
特に、LED照明ではなく白熱灯や蛍光灯を使っている家庭では、消費電力が大きくなります。また、雨の日は洗濯物を室内干しするため、浴室乾燥機や除湿機を長時間稼働させることも多く、これも電気使用量の増加につながります。「雨だから仕方ない」と考えて、これらの電化製品を躊躇なく使ってしまうのです。
「どうせ買電だから」という諦めの心理
雨の日は太陽光がほとんど発電しないため、「どうせ全部買電なんだから、節約しても意味がない」という諦めの心理が働きます。晴れの日は「太陽光を有効活用しなきゃ」という意識で電気の使い方を気にしますが、雨の日は「どうせ太陽光がないから、普通に使おう」と開き直ります。
この結果、晴れの日より気兼ねなく電気を使い、エアコンの設定温度を下げたり、テレビをつけっぱなしにしたり、といった行動が増えます。「節約しても無駄」という思考が、かえって無駄遣いを生むという皮肉な現象が起きるのです。
エコ発電本舗の「商品」「補助金」メニュー
無意識の「使用パターン変化」

洗濯・掃除を「雨の日に先送り」して集中使用
太陽光導入後、「洗濯は晴れの日に太陽光で」という意識が強くなり、雨の日は洗濯を避ける傾向があります。しかし、雨が数日続くと、洗濯物が溜まってしまい、「もう待てない」と雨の日にまとめて洗濯することになります。
この結果、洗濯機を1日に3回、4回と回し、さらに浴室乾燥機も長時間稼働させることになり、電気使用量が急増します。また、掃除機も「晴れの日に太陽光で使おう」と考えていたのが、雨続きで掃除ができず、雨の日に一気に掃除をすることになります。こうして、晴れの日に分散していた家事が、雨の日に集中することで、電気使用量が跳ね上がるのです。
エアコン・暖房の使用時間が長くなる
雨の日は気温が下がったり、湿度が高くなったりするため、エアコンや暖房の使用時間が長くなります。晴れの日なら「ちょっと暑いけど我慢しよう」と思っていた状況でも、雨の日は「どうせ家にいるし、快適に過ごそう」とエアコンをつけます。
また、梅雨時期の雨の日は除湿機能を使うことも多く、エアコンの稼働時間が増えます。冬の雨の日は特に寒く感じるため、暖房を強めに設定したり、こたつや電気ストーブを併用したりすることで、消費電力が増加します。「雨だから寒い(暑い)のは仕方ない。快適に過ごすためにエアコンを使おう」という判断が、電気使用量を押し上げます。
テレビ・ゲーム・パソコンの使用が増える
雨の日は外出できないため、室内でテレビを見たり、ゲームをしたり、パソコンで動画を見たりする時間が増えます。晴れの日なら外で遊んでいた子どもが、雨の日は家でゲーム三昧。大人も、晴れの日なら散歩や買い物に出かけていた時間を、雨の日はテレビやネットサーフィンに使います。
この「娯楽のための電気使用」が、雨の日の電気使用量を大幅に増やします。特に、大画面テレビやゲーム機、デスクトップパソコンは消費電力が大きいため、長時間使用すると電気代が跳ね上がります。「雨だから仕方ない」という免罪符のもと、娯楽に電気を惜しみなく使ってしまうのです。
調理家電の使用頻度が上がる
雨の日は外食や買い物に出かけにくいため、家で料理をする機会が増えます。晴れの日なら「外でランチを食べよう」と考えていたのが、雨の日は「家で作って食べよう」となります。この結果、電子レンジ、IHクッキングヒーター、炊飯器、オーブンなど、調理家電の使用頻度が上がります。
また、雨の日は時間に余裕があるため、「せっかくだから手の込んだ料理を作ろう」と考え、オーブンで長時間ローストしたり、煮込み料理を電気圧力鍋で作ったりすることも増えます。さらに、食後のコーヒーを淹れたり、デザートを作ったりと、普段はしない調理が増え、電気使用量が積み重なります。
エコ発電本舗の「商品」「補助金」メニュー
データで見る「雨の日の電気使用量増加」

HEMSデータが示す「雨の日は1.5倍」
HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)のデータを分析すると、雨の日の電気使用量は晴れの日の1.2~1.5倍になることが分かります。例えば、晴れの日の電気使用量が1日15kWhだった家庭が、雨の日は20~23kWhになる、というケースが多く見られます。
この増加分の主な要因は、照明(昼間からつける)、エアコン・暖房(使用時間が長い)、調理家電(在宅率が高い)、娯楽家電(テレビ・ゲーム)などです。太陽光発電がある家庭では、晴れの日は発電量が消費量を上回るため、電気代がほぼゼロになりますが、雨の日は発電量がほぼゼロで、消費量が増えるため、買電額が跳ね上がります。
梅雨時期の「電気代ショック」
6月の梅雨時期は、雨の日が多く、太陽光の発電量が大幅に減少します。この結果、6月の電気代が予想以上に高くなり、「太陽光があるのに、なぜこんなに高いの?」というショックを受ける人が多いです。
例えば、5月は晴天が多く、太陽光で自家消費できたため電気代が3000円だったのに、6月は雨続きで発電量が少なく、電気代が8000円になった、というケースがあります。この「電気代ショック」をきっかけに、雨の日の電気使用量が増えていることに気づく人もいます。しかし、多くの人は「梅雨だから仕方ない」と考え、使用パターンを見直すことはありません。
「晴れの日の節約」が「雨の日の無駄遣い」を誘発
太陽光導入後、晴れの日に節約を頑張りすぎると、その反動で雨の日に無駄遣いをしてしまう、という心理的なメカニズムが働きます。例えば、晴れの日は「太陽光を有効活用しなきゃ」というプレッシャーで、家事を詰め込み、疲れを溜めます。
そして雨の日になると、「今日は太陽光がないから、頑張らなくていい」と気が緩み、電気を気兼ねなく使ってしまいます。この「晴れの日の頑張り」と「雨の日の緩み」のサイクルが、トータルの電気使用量を増やす要因になります。バランスの取れた使い方ができず、極端な行動パターンに陥るのです。
エコ発電本舗の「商品」「補助金」メニュー
雨の日無駄遣いを防ぐには

天候に関わらず「一定のペース」で家事をする
晴れの日だけに家事を集中させず、天候に関わらず「一定のペース」で家事をすることが大切です。洗濯は2日に1回、掃除は週2回、など、ルーティンを決めて実行します。「晴れの日に太陽光で」という発想を捨て、「必要な時に必要なだけ」という基本に戻りましょう。
これにより、雨の日に家事が集中して電気使用量が跳ね上がる、という事態を防げます。また、晴れの日も無理に家事を詰め込まず、適度なペースで生活することで、心身の負担も軽減されます。太陽光はあくまで「補助」であり、生活のペースを決める主役ではありません。
HEMSで「雨の日の使用量」をチェックする習慣
HEMSやスマホアプリで、晴れの日と雨の日の電気使用量を比較してみましょう。「雨の日は本当に増えているのか」「何が原因なのか」を可視化することで、改善のきっかけになります。
例えば、「雨の日は照明の使用時間が5時間も長い」「浴室乾燥機を3時間も使っている」など、具体的なデータが見えれば、対策を立てやすくなります。また、「雨の日でも電気使用量を晴れの日と同じにする」という目標を設定し、意識的に節約することで、無意識の無駄遣いを防げます。
蓄電池で「雨の日も太陽光の電気」を使う
蓄電池を導入すれば、晴れの日に発電した電気を貯めておき、雨の日に使うことができます。これにより、「雨の日も太陽光の電気で過ごせる」という心理的な安心感が生まれ、「どうせ買電だから」という諦めの気持ちが減ります。
蓄電池の容量が10kWhあれば、晴れの日に5kWh貯めておき、雨の日にその電気を使うことで、買電を大幅に削減できます。初期投資は100万円~200万円程度と高額ですが、補助金を活用すれば負担を軽減できます。雨の日の電気使用量増加に悩んでいるなら、蓄電池の導入を検討する価値があります。
「雨の日も節約」の意識を持つ
「雨の日は太陽光がないから節約しても無駄」という発想を捨て、「雨の日こそ節約が大事」と考え直しましょう。雨の日は全て買電になるからこそ、無駄遣いを減らすことで電気代を抑えられます。
照明はLEDに変える、エアコンの設定温度を適正にする、テレビのつけっぱなしをやめる、など、基本的な節約を徹底します。また、「雨の日は読書やストレッチなど、電気を使わない過ごし方」を見つけることで、娯楽家電の使用時間を減らせます。雨の日を「節約チャレンジの日」と捉えることで、ゲーム感覚で楽しみながら節約できます。
まとめ:天候に振り回されない使い方を
太陽光発電があるのに、雨の日に電気使用量が増えてしまう。この一見矛盾した現象は、発電量の問題だけでは説明できません。実際には、晴れの日に節約を意識している反動や、雨による在宅時間の増加、昼間でも照明を使う機会が増えること、そして「どうせ発電していないから買電でも同じ」という心理的な緩みなど、複数の要因が重なっています。
発電量が落ちること以上に、生活リズムの変化と気持ちの変化が電気使用量に影響を与えているのです。
無意識の使用パターンの変化
雨の日は洗濯や掃除をまとめて行ったり、エアコンや暖房の稼働時間が長くなったりと、家電の使用時間が自然に伸びます。外出を控えることでテレビやゲームの利用時間が増え、調理家電の使用頻度も上がりがちです。
こうした小さな変化の積み重ねが、結果として電気使用量を通常の1.2倍から1.5倍程度まで押し上げることもあります。問題は特定の家電ではなく、生活全体のリズムが変わることにあります。
天候に左右されないための工夫
対策の基本は、天候によって生活パターンを極端に変えないことです。家事を晴れの日だけに集中させず、できるだけ一定のペースで分散させることで、使用量の波を抑えられます。
また、HEMSなどで電力データを確認することで、感覚ではなく数値で状況を把握できます。さらに、蓄電池を導入すれば、雨の日でも晴れの日の余剰電力を活用でき、買電量を平準化しやすくなります。雨の日こそ、意識的に電気の使い方を見直すことも効果的です。
太陽光は「ツール」として捉える
大切なのは、天候に振り回されないことです。太陽光発電はあくまで生活を支えるツールであり、晴れの日だけに合わせて暮らすものではありません。晴れでも雨でも、できるだけ安定したペースで快適に暮らすことが理想です。
発電量に一喜一憂するのではなく、長期的な視点でエネルギーを管理することが、太陽光を賢く使いこなすポイントです。
なお、本記事で記載している電気使用量や電気代、発電量などの数値は一般的な例を基にしています。太陽光システムの容量や地域の気候、各家庭の生活パターンによって実際の状況は異なります。詳しくは、太陽光発電の設置業者やHEMSメーカー、電力会社にご確認ください。
エコ発電本舗の「商品」「補助金」メニュー
太陽光発電があるのに雨の日は電気代|よくある質問(Q&A)
Q1: 雨の日の電気使用量が増えるのは普通ですか?
はい、ある程度は普通です。在宅時間が長くなる、照明を昼間からつける、などの理由で、雨の日は晴れの日より電気使用量が増えやすいです。ただし、1.5倍以上になる場合は、使いすぎの可能性があります。
Q2: 雨の日でも太陽光は少しは発電しますか?
はい、雨の日でも多少は発電します。ただし、発電量は晴れの日の10~20%程度に減少します。曇りの日は30~50%程度です。ほぼゼロになることは稀ですが、自家消費できるほどの量ではありません。
Q3: 梅雨時期の電気代が高くなるのはなぜですか?
梅雨時期は雨の日が多く、太陽光の発電量が大幅に減少するため、買電が増えます。また、湿度が高いため除湿機やエアコンの使用時間が長くなり、電気使用量も増えます。この2つの要因で、電気代が高くなります。
Q4: 雨の日の電気代を節約する方法はありますか?
照明をLEDに変える、エアコンの設定温度を適正にする、テレビやゲームの使用時間を減らす、調理はまとめて行う、など基本的な節約を徹底しましょう。また、「雨の日は電気を使わない過ごし方」を見つけることも有効です。
Q5: 蓄電池があれば雨の日も太陽光の電気を使えますか?
はい、蓄電池があれば晴れの日に発電した電気を貯めておき、雨の日に使うことができます。容量10kWhの蓄電池なら、晴れの日に5kWh貯めて、雨の日にその電気で過ごせます。ただし、雨が数日続くと蓄電池も空になります。
Q6: HEMSで何を確認すればいいですか?
晴れの日と雨の日の電気使用量を比較しましょう。また、時間帯別の使用量(照明、エアコン、調理家電など)を確認することで、どこに無駄があるかが分かります。HEMSアプリには過去のデータと比較する機能があるので、活用しましょう。

























