
EVを購入すると、よく聞かれるのが「ガソリン車は高速の方が燃費がいいけど、EVはどうなの?」という質問です。実際に自分でも「どっちが有利なんだろう?」と疑問に感じる場面があります。
週末に高速道路を200kmほど走行し、電費モニターを確認すると、普段の街乗りよりも数値が悪いことに気づきます。「あれ、高速の方が悪いのか」と、ここで初めて違和感を覚える人も多いはずです。
ガソリン車の感覚と真逆になるEVの特性
ガソリン車に乗っていた頃は、高速走行の方が燃費が良くなるのが一般的でした。そのため、同じ感覚でEVに乗ると「なぜ高速で電費が悪くなるのか」と戸惑います。
電気自動車(EV)はガソリン車と構造が大きく異なるため、効率が良くなる走行シーンも真逆になります。この違いを理解していないと、走るたびに違和感を感じ続けることになります。
調べると見えてくる「EVは街乗りが有利」という事実
疑問を解消しようと調べてみると、「EVは街乗りの方が電費に有利」という情報にたどり着きます。高速よりも市街地の方が効率が良いという点は、ガソリン車とは大きく異なるポイントです。
電気自動車(EV)の電費は走行シーンによって大きく変わるため、この前提を知らないと正しく評価することができません。
電気自動車(EV)は長距離の高速走行と街乗りのどちらが電費に有利なのかという疑問に対し、結論だけでなくその理由まで詳しく解説します。あわせて、EVとガソリン車の燃費・電費の違いについても整理し、EVの特性を正しく理解できる内容をまとめています。
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EVは街乗りの方が電費に有利

EV車の高速走行は空気抵抗が大きく電費が悪化する
電気自動車(EV)の高速走行では、空気抵抗が大きく、電費が悪化します。空気抵抗は、速度の2乗に比例して増加します。時速100kmで走行すると、時速50kmと比べて空気抵抗が4倍になります。EVは、モーター効率が高いため、低速でも高速でもモーター自体のエネルギー損失は少ないです。
しかし、高速走行時の空気抵抗の増加により、大量のエネルギーを消費します。時速100kmの高速走行と時速40kmの街乗りを比較すると、高速走行の電費が30〜40%悪化します。たとえば、街乗りで6km/kWhの電費なら、高速走行では4km/kWh程度になります。高速走行が多い場合、航続距離が短くなることを考慮する必要があります。
街乗りは回生ブレーキでエネルギーを回収できる
街乗りでは、信号での停止や減速時に回生ブレーキが働き、エネルギーを回収できます。街乗りでは、加速と減速を繰り返しますが、減速時に回生ブレーキがエネルギーを電気に変換し、バッテリーに充電します。この回生ブレーキにより、街乗りの電費が向上します。
回生ブレーキの効率は60〜70%程度で、減速時のエネルギーの一部を回収できます。一方、高速走行では、一定速度で巡航することが多く、減速の機会が少ないため、回生ブレーキの恩恵を受けにくいです。街乗りでは、回生ブレーキにより電費が10〜20%向上します。これがEVの大きな特徴です。
市街地の電費は高速道路の1.5倍程度良い
市街地の電費は、高速道路の1.5倍程度良いことが一般的です。たとえば、市街地で6km/kWhの電費なら、高速道路では4km/kWh程度になります。この差は、空気抵抗の増加と回生ブレーキの有無によるものです。
電気自動車(EV)の航続距離を考える際、市街地走行が多いなら、カタログ値に近い航続距離を期待できます。一方、高速走行が多いなら、カタログ値より30〜40%短い航続距離を見込む必要があります。EVは、市街地走行に向いている車と言えます。
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ガソリン車は高速走行の方が燃費に有利

ガソリン車は一定速度の高速走行でエンジン効率が最大化
ガソリン車は、一定速度の高速走行でエンジン効率が最大化され、燃費が良くなります。ガソリンエンジンは、回転数が一定(2,000〜3,000rpm程度)で負荷が適度な状態が最も効率的です。高速道路を時速80〜100kmで巡航すると、この条件を満たし、燃費が良くなります。
一方、市街地では、加速と減速を繰り返し、エンジン回転数が頻繁に変動するため、エンジン効率が低下します。アイドリング(停止時にエンジンが空回りしている状態)でも燃料を消費します。このため、ガソリン車は市街地より高速走行の方が燃費が良いです。
ガソリン車は減速時のエネルギーを捨てている
ガソリン車は、減速時のエネルギーを熱として捨てています。ブレーキをかけると、運動エネルギーがブレーキパッドとディスクの摩擦により熱に変換され、大気中に放出されます。このエネルギーは回収できません。市街地では、頻繁に減速するため、大量のエネルギーを無駄にしています。
一方、EVは回生ブレーキによりエネルギーを回収できます。この違いが、市街地での燃費・電費の差を生みます。ガソリン車は、減速の少ない高速走行の方が、エネルギーロスが少なく、燃費が良いです。
EVとガソリン車の燃費・電費の特性は真逆
電気自動車(EV)とガソリン車の燃費・電費の特性は、真逆です。ガソリン車は「高速走行が有利、市街地が不利」、EVは「市街地が有利、高速走行が不利」です。この違いは、エンジンとモーターの特性、回生ブレーキの有無によるものです。ガソリン車からEVに乗り換えた人は、この違いに驚くことが多いです。
「高速走行の方が燃費が良い」という常識が、EVでは通用しません。EVを使う際は、この特性を理解し、走行シーンに応じた充電計画を立てることが重要です。
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電費を最大化する走行方法

高速走行では速度を抑えて電費を向上させる
高速走行では、速度を抑えることで電費を向上させられます。時速100kmと時速80kmでは、空気抵抗に大きな差があります。時速100kmから80kmに下げると、空気抵抗が約36%減少します(80の2乗÷100の2乗)。これにより、電費が20〜30%向上します。
高速道路では、法定速度を守り、時速80〜90km程度で走行することをおすすめします。急いでいない場合は、時速80kmで走行することで、航続距離を大幅に延ばせます。速度を抑えることが、EV高速走行での電費向上の最も効果的な方法です。
街乗りでは回生ブレーキを最大限活用する
街乗りでは、回生ブレーキを最大限活用することで電費を向上させられます。回生ブレーキの強度を「強」に設定する、ワンペダル走行モードを使う——こうした設定で、減速時のエネルギー回収を最大化できます。
また、信号を先読みし、早めにアクセルペダルを離して回生ブレーキで減速する——この運転習慣で、機械式ブレーキの使用を減らせます。回生ブレーキを活用することで、街乗りの電費が10〜20%向上します。EVの特性を活かした運転が重要です。
急加速を避けて滑らかに運転する
急加速を避けて滑らかに運転することで、電費を向上させられます。EVは加速性能が高く、アクセルペダルを強く踏むと瞬時に加速します。しかし、急加速は大量のエネルギーを消費します。
信号発進や追い越し時も、ゆっくりとアクセルペダルを踏み、滑らかに加速しましょう。急加速を避けることで、電費が10〜20%向上します。高速走行でも市街地走行でも、滑らかな運転が電費向上の鍵です。EVの加速性能を楽しみたい気持ちを抑え、エコ運転を心がけましょう。
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EVの走行シーン別の電費と航続距離

市街地走行なら航続距離400kmのEVで十分
市街地走行が中心なら、航続距離400kmのEV(バッテリー容量60kWh程度)で十分です。市街地では電費が良いため、カタログ値に近い航続距離を期待できます。日常の通勤・買い物程度なら、週に1回の充電で済みます。
市街地走行では、EVの回生ブレーキの恩恵を最大限に受けられます。航続距離400kmのEVなら、市街地走行で実際に350〜400km程度走行できます。市街地中心の使用なら、EVは非常に便利です。
高速走行が多いなら航続距離500km以上が安心
高速走行が多い場合、航続距離500km以上のEV(バッテリー容量75kWh以上)が安心です。高速走行では電費が悪化し、カタログ値より30〜40%短い航続距離になります。
航続距離500kmのEVでも、高速走行では実際に300〜350km程度しか走れません。長距離移動が多い場合は、大容量バッテリーを搭載したEVを選ぶか、途中で充電する計画を立てる必要があります。高速走行が多い人は、EVの航続距離を慎重に検討しましょう。
混合走行では航続距離を70〜80%で見積もる
混合走行(市街地と高速の両方)では、航続距離をカタログ値の70〜80%で見積もることが現実的です。市街地走行と高速走行の割合によって変わりますが、平均的には70〜80%程度になります。
航続距離400kmのEVなら、実際には280〜320km程度を見込みます。この見積もりにより、充電切れの不安を減らせます。EVの航続距離は、走行シーンで大きく変わることを理解し、余裕を持った充電計画を立てましょう。実際に数ヶ月使用して、自分の走行パターンでの電費を把握することが重要です。
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まとめ:EVは市街地が有利でガソリン車と真逆
電気自動車(EV)は長距離の高速走行よりも、街乗りの方が電費に優れています。高速走行では空気抵抗の影響を強く受けるため、電費はおおよそ30〜40%程度悪化するとされています。
一方で市街地では速度が低く、エネルギー消費を抑えやすいため、結果として電費が良くなります。一般的には、市街地の電費は高速道路の約1.5倍程度良いケースもあります。
回生ブレーキにより街乗りで効率が高まる
EVの大きな特徴は、減速時にエネルギーを回収できる回生ブレーキです。信号や渋滞などストップ&ゴーが多い市街地では、この回生によって消費電力の一部を取り戻すことができ、効率が大きく向上します。
高速道路のように一定速度で走り続ける場面では回生の機会が少ないため、この差が電費の違いとして表れます。
ガソリン車は高速が有利でEVと真逆の構造
ガソリン車は一定速度で走行することでエンジン効率が最大化されるため、高速走行の方が燃費が良くなる傾向があります。また、減速時のエネルギーは基本的に回収されず失われるため、市街地では燃費が悪化します。このように、EVとガソリン車では効率が良くなる走行シーンが正反対である点を理解することが重要です。
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EVの電費はなぜ高速で悪化?よくある質問(Q&A)
Q1: EVは高速走行と街乗り、どちらが電費に有利ですか?
EVは街乗りの方が電費に有利です。高速走行では空気抵抗が大きく電費が30〜40%悪化します。時速100kmの高速走行と時速40kmの街乗りを比較すると、街乗りで6km/kWhなら高速では4km/kWh程度になります。
街乗りでは信号での停止や減速時に回生ブレーキが働きエネルギーを回収できるため電費が10〜20%向上します。市街地の電費は高速道路の1.5倍程度良いです。これはガソリン車と真逆の特性です。
Q2: なぜガソリン車は高速走行の方が燃費が良いのですか?
ガソリン車は一定速度の高速走行でエンジン効率が最大化され燃費が良くなります。エンジンは回転数が一定(2,000〜3,000rpm)で負荷が適度な状態が最も効率的で、高速道路を時速80〜100kmで巡航するとこの条件を満たします。
市街地では加速と減速を繰り返しエンジン回転数が頻繁に変動するため効率が低下します。また減速時のエネルギーを熱として捨てているため市街地が不利です。EVとガソリン車の特性は真逆です。
Q3: 高速走行で電費を向上させるには、どうすれば良いですか?
EVの高速走行で電費を向上させるには、速度を抑えることが大切です。時速100kmから80kmに下げると空気抵抗が約36%減少し電費が20〜30%向上します。また法定速度を守り時速80〜90km程度で走行する事も大切です。
次に急加速を避けて滑らかに運転することも重要です。急加速を避けることで電費が10〜20%向上します。更に、エアコンの使用を控えめにすることも一つの要因です。設定温度を控えめにすることで電費を改善できます。
3つ挙げましたが、速度を抑えることが最も効果的で時速80kmで走行すると航続距離を大幅に延ばせます。


























