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2019.11.25
V2H「ニチコンEVパワーステーション」VS「三菱EV用パワーコンディショナ」価格・性能を徹底比較
V2H、ニチコンEVパワーステーションと三菱EV用パワーコンディショナの性能を徹底的に比較します。
三菱とニチコンのV2Hの性能を比較
「三菱EV用パワーコンディショナ」と「ニチコンEVパワーステーション」の比較は動画でも解説しております。
三菱 (SMART V2H) |
ニチコン プレミアム |
ニチコン スタンダード |
|
---|---|---|---|
タイプ | 全負荷型 | 全負荷型 | 特定負荷型 |
出力 | 6.0kw 200v (エコキュート可) |
6.0kw 200v (エコキュート不可) |
3.0kw(停電時) 100v |
操作 | ・室内のタッチパネルから操作 ・停電時もEV車に充電可能 |
・シガーソケットから電源ケーブルを配線し、本体から切替操作 ・停電時もEV車に充電可能 |
・シガーソケットから電源ケーブルを配線し、本体から切替操作 ・停電時はEV車に充電不可 |
特定負荷型・全負荷型の違い
特定負荷型は、V2Hの導入工事の際に指定した特定負荷のみしか停電時に蓄電電力を給電できません。
さらに、特定負荷型は100vの電化製品にしか対応できず、200vエアコンやIHクッキングヒーター、エコキュートなどは停電時には使用できません。
ニチコンのEVパワーステーションのスタンダードタイプが特定負荷型となります。
家庭用蓄電池においても、主流は全負荷型200v対応です。
停電しない前提であれば、導入価格が安い特定負荷型のV2Hでも困ることはないですが、そもそも停電しない前提であれば、V2Hを導入する必要はないです。
V2Hの導入を検討される場合は、停電が起こる前提で停電時の動作に注視して商品を選ぶべきです。
停電の時期が春や秋など過ごしやすい季節であれば、エアコンの重要度は低いですが、真夏や真冬に停電することを想定すると、エアコンの稼働は必須です。
実際に2019年9月に発生した千葉県での大停電では、熱中症で亡くなった方もういらっしゃいます。
200vの対応は蓄電設備としては必須機能でしょう。
上記3商品のうち、「三菱EV用パワーコンディショナ」と「ニチコンEVパワーステーションのプレミアムタイプ」が200v対応の商品となります。
エコキュートの使用制限
上記3商品のうち、三菱EV用パワーコンディショナのみ、停電時にエコキュートも利用できます。
ニチコンEVパワーステーションのプレミアムタイプも三菱と同様に全負荷型で200v6.0kw対応なので、物理的にはエコキュートも利用できそうですが、ニチコンの仕様ではエコキュートは使用不可です。
分電盤の2次側にエコキュートが設置されている場合は、ニチコンEVパワーステーションの接続工事の際、分電盤の1次側に接続し直し、停電時にEV車から電気が流れないような処置が必要です。
そもそも、なぜエコキュートが懸念されているのでしょうか?
エコキュートは他の家電製品より使用電力が大きいため、他の家電製品と合計して6.0kwを超えるリスクがあります。
また、エコキュートの稼働には大量の電力を必要とするため、電池切れのリスクも懸念されています。
しかし、実際はエコキュートの使用電力によるリスクは微々たるものだと思われます。
まずエコキュートの湯沸かしに使う電力ですが、4~5人家族の場合、多くのご家族で460リットルのエコキュートを導入されています。
460リットルのお湯を沸かすには、7~8kwhほどの電力が必要となります。
家庭用蓄電池であれば、蓄電容量はは概ね8~12kwh程度で、エコキュートに8kwhも蓄電電力を費やしたら翌日にはほとんどの蓄電電力がなくなってしまいます。
しかし、V2Hの場合は電源がEV車で、例えばリーフの場合、蓄電池の容量は62kwhと、非常に大容量で電池切れのリスクは極めて小さいです。
実際、エコキュートは毎日460リットルの全てのお湯を使用しているわけではなく、概ね半分の量を追加で沸かしている状況なので、湯沸かしに使う日々の電力は3~4kwh程度で、やはり蓄電池の残量におよぼす影響は微々たるものです。
ただし、突入電力のリスクはあります。
どの家電製品を同時に使用するかによって、影響度は異なりますが、緊急に使う必要がない家電製品はスイッチを切って、時間をかけて順番にスイッチをオンにすれば突入電力の問題も解消します。
結論は、V2Hにおいてエコキュートのご利用は問題ないと考えても良さそうです。
V2Hの停電時の動作
V2Hの導入において、最も注視すべき重要なポイントは「停電時の動作」です。
停電時にはパニックになりがちなので、蓄電池の操作が複雑だと困ります。
実際に、家庭用蓄電池を設置された方で、「停電時に蓄電池の操作方法がわからなかった」「電池切れになった」など不満の声もあるようです。
まず、大前提として検討されているV2Hや家庭用蓄電池の停電時の動作を把握しておく必要がございます。
上記3つのV2Hにおいて停電時の動作は全く異なるので、ご注意ください。
三菱EV用パワーコンディショナ
三菱EV用パワーコンディショナは、室内に設置した以下のタッチパネルからワンタッチで切り替えができます。
停電時にEV車の電力に自動切り替えするわけではないので、切り替え操作をする前に、使用電力が大きく緊急度が低い家電製品の電源はオフにしましょう。
ニチコンEVパワーステーション
ニチコンのEVパワーステーションは、停電時の稼働がちょっと面倒です。
停電すると、EVパワーステーションの電源もオフになるので、まずはEVパワーステーションの電源を復旧させる必要がございます。
上記電源ケーブルをEV車のシガーソケットに接続し、EVパワーステーション本体まで配線し、EVパワーステーションの電源を立ち上げます。
次に、本体の操作でEV車の電源に切り替え、EV車の蓄電電力を家庭内に供給します。
どうでしょうか?
停電時の操作は複雑ではないですが面倒です。
その分価格が非常に安いので、停電時の操作に懸念がなければニチコンのEVパワーステーションでも十分かと思います。
とにかく、停電時の操作方法を家族で共有することが重要で、ニチコンのEVパワーステーションを導入する場合は、電源ケーブルの収納場所も共有しましょう。
停電時に旦那様など男性陣が家にいるとは限りません。
停電時のEV車への充電
停電が数時間で復旧する場合は、現状で充電されている電力を上手にやりくりすれば良いですが、短時間で復旧するとは限りません。
2019年9月の千葉県の台風による停電では最長20日間も停電が続きました。
停電が長期化する場合は、太陽光発電システムの発電電力をEV車に充電することで、長期間非常用電源として電気を使用できます。
停電時の電気の流れ
上図のように、停電時は太陽光発電システムの発電電力をEV車に充電することができます。
例えば、ソーラーパネルの容量が3kw程度であれば、1日10kwhほど発電します。
そのうち4kwhほどをご自宅で消費し、余剰の6kwの発電電力をEV車に蓄電する仕組みです。
停電時に太陽光発電システムの発電電力をEV車に蓄電することで、長期的な停電でも自由に電気が使える生活を手に入れることができます。
しかし、全てのV2Hが停電時に太陽光発電システムの発電電力を充電できるわけではございません。
「三菱EV用パワーコンディショナ」と「ニチコンEVパワーステーションのプレミアムタイプ」のみEV車に充電ができます。
「ニチコンEVパワーステーションのスタンダードタイプ」は停電時はEV車への充電はできません。
基本的には、「三菱EV用パワーコンディショナ」か「ニチコンEVパワーステーションのプレミアムタイプ」をおすすめいたします。
▶ 三菱EV用パワーコンディショナの価格と性能
▶ ニチコンEVパワーステーションの価格と性能
▶ ニチコントライブリッドの価格と性能
▶ V2Hのメリット・デメリット
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