
太陽光発電とEVは相性抜群──そう聞いて導入したものの、「太陽光が発電するのは昼間、EVが必要なのは夕方以降」というタイミングのズレに悩む家庭が増えています。共働きで昼間は不在という理由だけでなく、在宅ワークでも、週末でも、意外と「充電時間が合わない」問題は発生します。
太陽光とEV充電の時間帯ミスマッチがなぜ起こるのか、そしてどう解決すればよいのかを詳しく解説します。
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太陽光のピーク発電は「昼間」、EVの充電は「夜」

太陽光の発電ピークは10時~14時
太陽光発電の出力が最大になるのは、晴天時の10時~14時頃です。この時間帯に最も多くの電力を発電し、家庭で使い切れなかった余剰電力が生まれます。この余剰電力をEV充電に回せば、電気代をほぼゼロにできるはずです。
しかし、実際にはこの時間帯にEVが自宅にあり、かつ充電できる状態にある家庭は意外と少ないのです。
EVの充電タイミングは「帰宅後の夜」
多くの人は、仕事や買い物から帰宅した後、夕方から夜にかけてEVを充電します。特に深夜電力プランに加入している場合、23時以降の深夜時間帯に充電するよう設定している人も多いでしょう。
つまり、太陽光が最も発電している昼間にはEVは外出中で充電できず、EVが自宅にある夜には太陽光は発電していない、という時間帯のミスマッチが発生します。
「共働きだから無理」だけではない
この問題は、共働き世帯に限った話ではありません。在宅ワークの人でも、「昼間は仕事中だから充電するのを忘れる」「夜にまとめて充電する習慣がある」という理由で、太陽光のピーク時に充電していないケースが多いのです。
また、週末も「昼間は出かけることが多い」「家にいても充電のことを考えていない」など、太陽光の恩恵を受けられていない家庭が少なくありません。
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「在宅なのに充電時間が合わない」パターン

在宅ワーク中は「充電のことを忘れる」
在宅ワークをしている人は、昼間ずっと家にいるため、理論的には太陽光のピーク時にEVを充電できるはずです。しかし、実際には「仕事に集中していて充電のことを忘れる」「わざわざ手を止めてまで充電しようと思わない」という理由で、充電しないまま夕方を迎えることが多いのです。
特に、会議やタスクに追われていると、「今日は太陽光が出ているから充電しよう」という意識が働きません。結局、夜になってから「あ、今日充電してなかった。もう太陽光は使えないな」と気づくパターンです。
「夜にまとめて充電」が習慣化している
深夜電力プランに加入している家庭では、「夜23時~朝7時の間に充電すれば安い」という意識が強く、昼間に充電する発想がそもそもありません。たとえ在宅で太陽光が発電していても、「夜に充電すればいい」と考え、昼間の余剰電力を活用しないのです。
しかし、太陽光がある家庭では、昼間の余剰電力で充電する方が圧倒的にお得です。深夜電力が15円/kWhでも、太陽光の余剰電力は実質ゼロ円(または売電単価の10円/kWh程度)だからです。
「バッテリー残量がまだある」から充電しない
在宅ワークの日は、EVをほとんど使わないため、バッテリー残量が十分にあることが多いです。「残量70%もあるから、今日は充電しなくていいや」と判断し、せっかくの太陽光発電を活用しないまま終わります。
翌日出かける予定があっても、「夜に充電すればいい」と考え、結局深夜電力または買電で充電することになります。こうして、太陽光の余剰電力は売電されるか、家庭内の他の電力に使われ、EVには回らないのです。
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週末も「充電時間が合わない」理由

週末は「昼間に出かける」ことが多い
週末は家族で買い物やレジャーに出かけることが多く、太陽光のピーク時間帯(10時~14時)に自宅にいないことがよくあります。朝8時に出発して、夕方16時に帰宅するようなパターンでは、太陽光が最も発電している時間帯にEVは外出中です。
帰宅後にEVを充電しようとしても、その頃には太陽光の発電量は減り始めており、結局買電で充電することになります。
「朝に満充電してから出発」してしまう
週末に遠出する予定がある場合、「念のため満充電にしておこう」と、朝出発前に充電を完了させてしまうことがあります。しかし、朝7時~9時はまだ太陽光の発電量が少ないため、買電で充電することになります。
もし前日の昼間(太陽光のピーク時)に充電しておけば、太陽光の余剰電力を活用できたはずです。しかし、「前日は使わなかったから充電しなかった」「前日も出かけていた」などの理由で、結局タイミングが合わないのです。
雨の日に「充電する予定だった」
週末に「今日は在宅だから太陽光で充電しよう」と思っていたのに、当日が雨や曇りで太陽光がほとんど発電せず、結局買電で充電する羽目になる、というケースもあります。
逆に、前日が晴天で太陽光が大量発電していたのに、「明日充電すればいい」と先送りし、翌日雨になって充電できない、というミスマッチも起こります。天気予報を見て充電スケジュールを調整するのは、思った以上に手間なのです。
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充電タイミングを「意識的に変える」難しさ

「今日は晴れているから充電しよう」と思い出すのが難しい
太陽光のピーク時に充電するには、「今日は晴れているから充電しよう」と意識的に行動する必要があります。しかし、仕事や家事に追われていると、そんなことを考える余裕はありません。
特に、在宅ワーク中は「わざわざ手を止めて充電ケーブルを挿しに行く」という行動のハードルが高く、「夜でいいや」と後回しにしてしまいます。
充電スケジュールを「毎日調整する」のは面倒
深夜充電と太陽光充電を併用する場合、「今日は晴れるから昼間に充電」「明日は雨だから今夜深夜に充電」と、毎日スケジュールを調整する必要があります。これは非常に面倒で、結局「深夜充電で固定」してしまう人が多いのです。
EVの充電タイマー機能も、「毎日23時に開始」という固定設定はできても、「晴天日の昼間に充電」という柔軟な設定は難しいことが多く、自動化しづらいのです。
家族間で「充電タイミングの認識」がズレる
家族で1台のEVをシェアしている場合、「誰が、いつ、どのように充電するか」の認識がズレやすくなります。夫は「晴れた日の昼間に充電したい」、妻は「夜にまとめて充電すればいい」と考え方が違うと、結局どちらも中途半端になります。
また、「今日は晴れているから充電しておいて」と頼んでも、相手が忙しくて忘れてしまい、夜になって「充電してないじゃん」というトラブルが起こることも。
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時間帯ミスマッチを解決する方法

蓄電池を導入して「昼間の電気を夜に使う」
最も効果的な解決策は、蓄電池の導入です。昼間の太陽光で発電した電気を蓄電池に貯めておき、夜間にEV充電に使えば、時間帯のミスマッチを解消できます。
ただし、蓄電池の導入には100万円以上の費用がかかることもあり、費用対効果を慎重に検討する必要があります。また、蓄電池の容量が小さいと、EVを満充電できないこともあります。
V2H(Vehicle to Home)で「EVを蓄電池にする」
V2Hシステムを導入すれば、EVのバッテリーを家庭用蓄電池として使えます。昼間の太陽光でEVを充電し、夜間はEVから家庭に電力を供給する、という使い方ができます。
ただし、V2H機器の導入には50万円~100万円程度かかるほか、対応するEV車種が限られています。また、頻繁に充放電を繰り返すと、EVのバッテリー劣化が早まる可能性もあります。
スマートEVCSで「太陽光の発電状況に応じて自動充電」
スマートEVCS(EV充電スタンド)やHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)を使えば、太陽光の発電状況をモニタリングし、余剰電力が発生したら自動でEV充電を開始する、という制御ができます。
例えば、「余剰電力が3kW以上になったら充電開始」「曇ってきて余剰電力が1kW以下になったら充電停止」といった自動制御が可能です。これにより、手動で充電タイミングを調整する手間が省けます。
「在宅日の昼間充電」を習慣化する
設備投資をせずにできる対策として、「在宅の晴天日は昼間に充電する」を習慣化することが有効です。カレンダーアプリやリマインダーで「毎週水曜日の12時に充電」などと設定し、強制的に充電する仕組みを作ります。
また、在宅ワーク中のランチ休憩のタイミングで充電ケーブルを挿す、というルーティンを作るのも効果的です。
週末の外出前に「前日の昼間に充電」しておく
週末に遠出する予定がある場合、前日(金曜日)の昼間に太陽光で充電しておけば、土曜日の朝は満充電で出発できます。「前日の天気予報を確認して、晴れなら金曜昼に充電」というパターンを作りましょう。
ただし、これも「意識的に行動する」必要があるため、習慣化するまでは忘れやすいのが難点です。
深夜電力プランを見直す
深夜電力プランに加入していると、「夜に充電すれば安い」という意識が強くなり、昼間充電のモチベーションが下がります。太陽光がある家庭では、昼間の電気料金が安いプランに変更することで、「昼間に充電した方が得」という意識を持ちやすくなります。
ただし、エコキュートなど他の深夜電力利用機器がある場合は、総合的に判断する必要があります。
まとめ:時間帯ミスマッチは「仕組み」で解決
太陽光とEVは理論上は最強、しかし現実ではズレが生じやすい
太陽光発電とEVは、自宅でつくった電気をそのまま移動手段に使えるという点で、非常に相性の良い組み合わせです。理屈の上では、電気代やガソリン代を大きく削減できる理想的な関係といえます。
ところが実際の家庭では、太陽光の発電ピークが昼間にある一方で、EVの充電は夜に行われることが多く、時間帯のミスマッチが起きがちです。その結果、せっかく発電した余剰電力を十分に活用できていないケースが少なくありません。
在宅中心の家庭でも起こる「充電できない問題」
この問題は、共働き世帯だけに限った話ではありません。在宅ワークが中心の家庭や、平日は外出して週末は在宅するライフスタイルの家庭でも、同じように発生します。
原因の多くは設備不足ではなく、日々の行動習慣にあります。充電すること自体を忘れてしまったり、夜に充電するクセが抜けなかったり、バッテリー残量がまだあるという理由で昼間の充電を見送ってしまったりといった行動が重なり、結果的に昼間は売電、夜は買電という非効率な状態になりやすいのです。
設備投資より先に見直したい行動のクセ
理想的な解決策としては、蓄電池やV2H、スマートEV充電器の導入が挙げられます。これらを活用すれば、昼間の発電電力を効率よくEVに回すことができます。
ただし、初期投資が大きく、すぐに導入できない家庭が多いのも現実です。そこでまず意識したいのが、日常の行動パターンを少し変えることです。晴れている在宅日は昼間に充電する、週末に外出する場合は前日の昼間に充電しておくなど、太陽光の発電タイミングに合わせた動きを習慣にするだけでも、自家消費の効率は大きく変わります。
意識に頼らず「仕組み」で解決する発想
とはいえ、毎回意識して充電タイミングを調整するのは簡単ではありません。忙しい日常の中では、どうしても忘れたり後回しになったりします。
だからこそ重要なのが、意識ではなく仕組みで解決するという考え方です。カレンダーやリマインダーを使って充電のタイミングを管理したり、スマートEV充電器を活用して昼間充電を自動化したりすることで、無理なく余剰電力を使える環境を作ることができます。
最適な方法は家庭ごとに異なる
本記事で紹介している充電方法や設備、電気料金に関する考え方は、あくまで一般的な情報をもとにしています。実際には、EVの車種やバッテリー容量、太陽光発電システムの仕様、契約している電力プラン、生活スタイルによって最適な方法は変わります。
具体的な判断を行う際は、EVメーカーや太陽光施工業者、電力会社などの専門家に確認したうえで、自宅に合った運用方法を選ぶことをおすすめします。
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EVと太陽光を導入しても「充電できない」|よくある質問(Q&A)
Q1: 蓄電池なしでも太陽光でEV充電できますか?
可能です。在宅の晴天日に昼間充電する、週末外出前に前日昼間に充電するなど、タイミングを工夫すれば蓄電池なしでも太陽光を活用できます。ただし、「意識的に行動する」必要があるため、習慣化するまでは忘れやすいのが難点です。
Q2: V2Hと蓄電池、どちらがおすすめですか?
EVのバッテリー容量が大きい(60kWh以上)場合は、V2Hの方がコストパフォーマンスが良いことがあります。ただし、V2H対応のEVが必要で、頻繁な充放電でバッテリー劣化が早まる可能性もあります。蓄電池は汎用性が高く、EVを買い替えても使い続けられるメリットがあります。
Q3: スマートEVCSはどのくらいの費用がかかりますか?
スマートEVCS本体は10万円~30万円程度、工事費を含めると20万円~50万円程度が目安です。太陽光の余剰電力に応じて自動充電する機能があるモデルを選びましょう。また、HEMSと連携できるタイプだと、より細かい制御が可能です。
Q4: 深夜電力プランのままでも太陽光を活用できますか?
はい、可能です。昼間の余剰電力で充電すれば、深夜電力よりもさらに安く(実質ゼロ円)充電できます。ただし、深夜電力プランは昼間の電気料金が高めに設定されているため、太陽光がない日に昼間充電すると損になります。天気予報を見ながら充電タイミングを調整するか、プラン変更を検討しましょう。
Q5: 雨の日が続くとどうすればいいですか?
雨の日が続く場合は、深夜電力で充電するか、買電で充電することになります。蓄電池やV2Hがあれば、晴天日に貯めた電気を使えますが、容量に限りがあります。天気予報を見て、晴れる日の前日までにバッテリー残量を減らしておき、晴天日に太陽光で充電できるよう調整すると効率的です。
Q6: 太陽光の余剰電力が少ない場合はどうすればいいですか?
太陽光の発電量が少ない(3kW以下など)場合、EVを満充電するには長時間かかります。その間、他の家電の電力消費を抑える、EVの充電上限を80%に設定して短時間で終わらせる、などの工夫が必要です。また、スマートEVCSで「余剰電力のみで充電」モードに設定すれば、買電を避けつつゆっくり充電できます。


























