
「電気自動車(EV)を買ったから、自宅に充電器を付けよう」──そう思って見積もりを取ったら、予想以上の金額に驚いた経験はありませんか?
実は、EV充電器の設置費用は、新築時に設置するか、後から増設するかで10万円以上の差が出ることも珍しくありません。なぜ後から増設すると高くなるのか?その理由と、費用を抑えるコツを徹底解説します。
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理由①:配線工事が「追加作業」になるから

新築時は「ついで」で済む配線が、後からは大工事に
新築やリフォーム時にEV充電器を設置する場合、壁や天井がまだ完成していない状態で配線を通せます。分電盤から駐車場まで、壁の中や天井裏に自由に配線できるため、作業は比較的シンプルです。
しかし、既に完成している家に後から充電器を増設する場合、壁や天井を一部解体して配線を通すか、外壁沿いに露出配線する必要があります。どちらも手間がかかり、工事費が跳ね上がるのです。
「配線ルート」の制約で遠回りになる
新築時なら、分電盤から駐車場まで最短ルートで配線できます。しかし後から増設する場合、既存の壁や柱を避けて遠回りする必要があり、配線の長さが1.5〜2倍になることも。配線が長くなれば、それだけ材料費も工賃も増えます。
費用の目安:
● 新築時の配線工事: 3〜5万円程度
● 後付けの配線工事: 8〜15万円程度
● 差額: 5〜10万円
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理由②:「分電盤の容量不足」で追加工事が必要

分電盤に「空きスペース」がない
EV充電器を設置するには、分電盤に専用のブレーカーを追加する必要があります。新築時なら、あらかじめ空きスペースを確保した大きめの分電盤を設置できます。
しかし、既存の分電盤がすでに満杯の場合、分電盤そのものを大きなものに交換する工事が必要になります。この交換工事だけで5〜10万円かかることもあります。
「幹線容量」が足りない場合はさらに深刻
電柱から自宅に引き込まれている電線(幹線)の太さが、EV充電器を追加するには不十分な場合があります。特に築20年以上の家では、幹線が細く、大電流に対応していないことも。
幹線を太いものに交換する工事は、電力会社への申請が必要で、工事費は数十万円に及ぶこともあります。
追加工事の例:
● 分電盤交換: 5〜10万円
● 幹線引き込み工事: 10〜30万円
● 契約アンペア変更: 基本料金の増額
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理由③:「壁や床の補修」が必要になる

配線のために壁に穴を開ける
後からEV充電器の配線を通す場合、既存の壁に穴を開けて内部にケーブルを通す必要が生じます。配線自体は短時間で終わっても、その後の補修作業が意外と大きな負担になります。室内側ではクロスの張り替え、外壁側では防水処理や塗装の補修が必要になることがあり、これらの作業が追加費用として積み重なります。
新築時であれば壁が未完成の状態で配線できるため補修が不要ですが、後付けでは「穴を開ける → 配線 → 補修」という工程が必ず発生し、結果として工事費が高くなりやすいのが実情です。
駐車場のコンクリート打設
充電器本体を設置する場所に基礎が必要な場合、後付け工事では駐車場のコンクリートを一部剥がし、基礎を作り直してから再度コンクリートを打設する必要があります。この作業は電気工事とは別に土木工事が発生するため、3〜5万円程度の追加費用がかかることが一般的です。
新築時であれば駐車場のコンクリート打設と同時に基礎を作れるため、ほぼ追加費用なしで対応できます。しかし後付けでは「解体 → 基礎作成 → 再打設」という手間が増えるため、どうしても割高になってしまいます。
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理由④:「200V専用回路」の新設が必要

ほとんどの家に「EV充電用200V」はない
一般的な家庭では、エアコンやIH用に200Vコンセントはあっても、EV充電専用の200V回路はありません。EV充電器は大電流を長時間流すため、専用回路の新設が必須です。
新築時なら設計段階で専用回路を組み込めますが、後から増設する場合、分電盤から駐車場まで新たに200V専用配線を引く大がかりな工事になります。
「単相3線式」への変更が必要な場合も
築年数の古い住宅では、電力の引き込み方式が「単相2線式」になっているケースが少なくありません。この方式のままでは200V機器を安全に使えないため、EV充電器を設置するには「単相3線式」への変更工事が必要になります。変更には電力会社への申請が必須で、工事費は5〜15万円ほどかかることが一般的です。
さらに、引き込み位置や電柱との距離によっては追加作業が発生することもあり、後付け工事のコストを押し上げる要因になります。新築時なら最初から単相3線式で引き込めるため、こうした追加費用を避けられます。
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理由⑤:「工事の手配が煩雑」で割高になる

電気工事士、土木業者、複数の手配が必要
EV充電器の後付け工事は、電気工事だけでは完結しません。駐車場の基礎工事、外壁の穴あけ、配線の引き込み、分電盤の交換──それぞれ別の業者が関わることもあります。
新築時なら住宅メーカーや工務店が一括で手配してくれますが、後から増設する場合は自分で複数の業者を手配し、スケジュールを調整する手間がかかります。業者間の連携がうまくいかないと、工期が延びてさらにコストが膨らむことも。
「出張費」や「最低作業料金」が加算される
後付けでEV充電器を設置する場合、小規模な電気工事業者に依頼すると「出張費1万円」「最低作業料金2万円」などの基本料金が加算されることがあります。新築時であれば、他の電気工事と同じタイミングでまとめて作業できるため、こうした基本料金は発生しません。
しかし、後付けでは“単独の小規模工事”として扱われるため、どうしても割高になりがちです。工事内容そのものは大きくなくても、基本料金が積み重なることで総額が高く見えるケースが多く、後付け工事のコストを押し上げる要因のひとつになっています。
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後から増設でも「費用を抑える方法」

方法①:複数業者から見積もりを取る
EV充電器の設置費用は、業者によって驚くほど差があります。同じ工事内容でも、A社は30万円、B社は18万円というように10万円以上の開きが出ることも珍しくありません。これは、業者ごとの人件費、工事の得意分野、下請けの有無などによって価格構造が異なるためです。
そのため、1社だけの見積もりで判断するのは非常に危険です。最低でも3社、多ければ5社ほど比較することで、適正価格が見えてきます。見積もりの内訳を比較することで、不要な工事や過剰な費用を避けられ、結果的に大幅な節約につながります。
方法②:補助金を活用する
国や自治体では、EV普及を促進するために充電設備の設置費用を補助する制度を用意している場合があります。補助金の内容は地域によって異なりますが、工事費の一部を負担してくれるケースや、上限10万円前後の補助が出ることもあります。
補助金は申請期限や予算枠が決まっているため、早めに確認することが重要です。知らずに全額自己負担してしまう家庭も多いため、工事前に必ず自治体のホームページや施工業者に相談し、利用できる制度がないかチェックしておきましょう。
方法③:「露出配線」で妥協する
見た目に強いこだわりがなければ、壁の中に配線を隠す「隠蔽配線」ではなく、外壁沿いに配線を通す「露出配線」を選ぶことで工事費を大幅に抑えられます。露出配線なら壁を解体する必要がなく、補修工事も不要なため、5〜10万円ほど安くなることもあります。
外壁と同色の配管カバーを使えば見た目の違和感も最小限にできます。コスト重視で後付けしたい家庭にとって、露出配線は非常に現実的な選択肢です。
方法④:リフォームや外壁塗装と同時に行う
将来的にリフォームや外壁塗装を予定している場合、そのタイミングでEV充電器の設置工事をまとめて行うと大きな節約になります。足場代や出張費を共有できるため、単独で工事するよりも費用を抑えられます。
また、壁の補修や配線の隠蔽もリフォームと同時に行えるため、見た目も美しく仕上がります。後付け工事は単独で行うほど割高になりやすいため、他の工事と組み合わせることでコスト効率が大幅に改善します。
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「新築時に設置しておく」のが最強の節約術

「将来EV買うかも」なら、配線だけでも引いておく
今すぐ電気自動車(EV)を買う予定がなくても、新築時に駐車場まで200V配線だけ引いておくことをおすすめします。充電器本体は後から取り付けられますが、配線工事だけは新築時に済ませておけば、将来的に大幅な節約になります。
配線だけなら追加費用は3〜5万円程度。後から全て工事すると15〜30万円かかることを考えれば、圧倒的にお得です。
「下地補強」も忘れずに
EV充電器本体を壁に取り付ける場合、重量に耐えられるよう壁の内部に補強材(下地)を入れておく必要があります。新築時であれば、設計段階であらかじめ下地を入れておけるため、追加費用はほとんど発生しません。
しかし後付けの場合は、既存の壁を部分的に開口し、内部に補強材を追加してから再度壁を塞ぐという大掛かりな作業になります。これに伴い、クロスの張り替えや仕上げの補修も必要となり、工事費が大幅に増える原因になります。見えない部分の作業が多いだけに、後付けでは想像以上のコストがかかりやすいポイントです。
まとめ:後付けは「見えないコスト」が積み重なる
EV充電器の後付け工事は、「コンセントを増やすだけ」のように見えますが、実際には多くの追加作業が発生します。配線ルートの確保や分電盤の容量不足への対応、専用回路の新設、壁や外構の補修、さらには工事手配の調整など、表からは見えにくい作業が重なっていくのが後付け工事の特徴です。
見えないコストが費用を押し上げる
これらの追加作業は一つひとつは小さく見えても、積み重なることで工事費全体を押し上げます。その結果、新築時であれば5〜10万円程度で済む内容が、後から増設すると20〜40万円になるケースも珍しくありません。費用差の多くは、設備そのものではなく、工事条件の違いによって生まれます。
新築時なら「準備だけ」でも大きな差になる
もしこれから家を建てる予定があり、将来的にEVを購入する可能性が少しでもあるのであれば、充電器本体まで設置しなくても、配線だけを新築時に用意しておくことを強くおすすめします。配線があるだけで、後からの工事は格段にシンプルになり、費用も抑えられます。
後悔しないための先回りの判断
EV充電設備は、「必要になってから考える」よりも、「将来を見据えて準備する」方が圧倒的に合理的です。少しの先回りが、後々の大きなコスト差と使い勝手の差につながります。
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EV充電器は後付けだと高い?よくある質問(FAQ)
Q1: 後からEV充電器を増設する場合、工事費用の相場はどのくらいですか?
一般的に15〜30万円程度が相場です。ただし、分電盤の交換や幹線引き込み工事が必要な場合、40〜50万円以上かかることもあります。まずは複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。
Q2: 新築時にEV充電器を設置する場合、費用はどのくらいですか?
充電器本体と工事費込みで10〜20万円程度が一般的です。配線工事が他の電気工事と同時に行えるため、後付けに比べて大幅に安くなります。
Q3: 賃貸住宅でもEV充電器を後から設置できますか?
大家さんや管理会社の許可が必要です。許可が下りても、退去時に原状回復を求められる可能性があるため、慎重に判断してください。一般的には、賃貸での充電器設置は難しいケースが多いです。
Q4: 分電盤の容量が足りない場合、どうすればいいですか?
分電盤を大きなものに交換するか、幹線を太いものに変更する工事が必要です。電気工事士に現地調査を依頼し、最適な方法を提案してもらいましょう。
Q5: 補助金はどこで確認できますか?
国の補助金は経済産業省のウェブサイト、自治体の補助金は各自治体の環境課や産業振興課に問い合わせてください。EV購入時の補助金とは別に、充電設備設置の補助金が用意されていることもあります。
Q6: 露出配線にすると見た目が悪くなりませんか?
確かに、壁の中に隠す配線に比べると見た目は劣ります。ただし、配線を外壁と同じ色のカバーで覆うことで、ある程度目立たなくできます。費用を抑えたい場合は検討する価値があります。


























