使っていない家電の電気代は?待機電力の実態

投稿日:2026年07月18日

使っていない家電の電気代は?待機電力の実態

「ちゃんと電源を切っているのに、なぜか電気代が高い」──こう感じたことがある方は多いのではないでしょうか。実は、多くの家電は電源をオフにしても完全に電力がゼロになるわけではなく、わずかな電力を消費し続けています。これが「待機電力」と呼ばれるものです。

家庭全体の5〜6%を占める見えない消費

環境省の調査によると、日本の一般家庭では待機電力が年間消費電力の約5〜6%を占めるとされています。年間の電力使用量が4,000〜5,000kWhの家庭では、そのうち200〜300kWhが「使っていない家電」による消費となります。

電気代にすると数千円規模の影響

この待機電力を電気代に換算すると、年間で約6,000〜9,000円程度になります。1つひとつは小さな消費でも、家庭全体で見ると無視できない金額です。

待機電力の実態を家電ごとに整理し、どの機器がどれくらい電力を消費しているのかを具体的に解説します。漠然とした不安ではなく、数値で把握することが重要です。

削減の鍵は“仕組みの理解”

さらに、待機電力が発生する仕組みを理解することで、効果的な削減方法も見えてきます。「知っているようで知らない」待機電力の盲点を、仕組みと対策の両面からわかりやすく解説していきます。

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待機電力とは何か?なぜオフにしても消費される?

待機電力とは何か?なぜオフにしても消費される?

「電源オフ」と「コンセントを抜く」の違い

多くの家電製品は、リモコンで電源を切った状態(スタンバイモード)でも、完全に電力の供給を遮断しているわけではありません。リモコン信号の受信回路・時計機能・ネットワーク接続の維持・設定の保持などのために、微弱な電力が継続して供給されています。これが待機電力です。

本当に電力消費をゼロにするには、コンセントそのものを抜くか、電源タップのスイッチをオフにする必要があります。待機電力の大きさは機器によって大きく異なります。消費電力が0.1W以下の機器から、10Wを超える機器まで幅があります。

数値だけ見ると小さく感じますが、365日24時間稼働し続けることで年間の消費量は積み重なります。1Wの待機電力が年間に消費する電力量は8.76kWh(1W×8,760時間)であり、電気代30円/kWhで計算すると年間約263円になります。10Wの機器なら年間2,628円です。

待機電力が生まれる技術的な理由

待機電力が発生する主な理由は、電源回路の設計にあります。コンセントから供給される交流電力(AC)を機器内部で直流(DC)に変換する電源回路(ACアダプター・スイッチング電源)は、コンセントに繋がっている限り変換動作の準備状態を維持します。この変換準備段階でも一定の電力が消費されます。

また、ネットワーク接続機能を持つ機器(スマートテレビ・Wi-Fiルーター・スマートスピーカー)は、電源オフ時でもネットワーク待機状態を保つために継続的な電力供給が必要です。近年の家電は「スマート化」が進んでいるため、待機電力が増加傾向にある面もあります。

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機器別の待機電力と年間の電気代は?

機器別の待機電力と年間の電気代は?

消費が大きい上位機器を把握する

家庭内の主要機器の待機電力(目安値)と年間コスト(電気代30円/kWh)を整理します。
・テレビ(液晶・リモコン待機):0.1〜0.5W・年間26〜131円
・ゲーム機(PS5などの最新機種、ネット接続待機):1〜2W・年間263〜526円
・エアコン(リモコン待機):2〜6W・年間526〜1,577円
・電子レンジ(時計表示あり):1〜3W・年間263〜789円
・Wi-Fiルーター(24時間稼働):5〜10W・年間1,314〜2,628円
・温水洗浄便座(保温・温水維持):20〜30W・年間5,256〜7,884円。

特に注目すべきは温水洗浄便座です。保温・温水の維持に常時20〜30W程度を消費しており、年間電気代は5,000〜8,000円規模になります。

これは「使っていない」というより「常に動作中」の機器ですが、使用していない時間が大半であることから待機電力の一種として扱われることがあります。蓋を閉める・節電モードを活用する・長期不在時は電源を切るといった対策が有効です。

複数機器の合計で見ると年間1〜2万円規模

一般的な家庭にある機器の待機電力を合計すると、50〜100W程度になることが珍しくありません。環境省の実態調査では、平均的な家庭の待機電力は合計で約228W、年間消費電力は約400kWhという結果が出ています。

電気代換算で年間約1万2,000円です。機器の世代・台数・使用状況によって差はありますが、「何もしていないのに年間1〜2万円が消えている」という実態は多くの家庭で当てはまります。この数字を「仕方ない固定費」として受け入れるのか、削減の余地として捉えるのかで、取り組み方が変わります。

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効果的な待機電力の削減方法のポイント

効果的な待機電力の削減方法のポイント

スイッチ付き電源タップで「まとめてオフ」

待機電力を削減する最も手軽な方法は、スイッチ付き電源タップを活用することです。テレビ・レコーダー・ゲーム機・外付けハードディスクなど、使用時間帯が決まっているAV機器をひとつの電源タップにまとめ、使わない時間帯はタップのスイッチで一括オフにすることで、複数機器の待機電力をまとめてゼにできます。

タップ1つで数機器の待機電力を削減できるため、費用対効果が高い対策です。1,000〜2,000円程度で購入できる製品で、年間数千円の節約が見込めます。

ただし、常時通電が必要な機器(冷蔵庫・ルーター・電話機・録画予約中のレコーダー・タイマー設定中の機器)に電源タップのスイッチを使うと、設定が消えたり動作に支障が出たりすることがあります。どの機器がオフにできるかを確認した上で使い分けることが重要です。

スマートプラグとスケジュール管理

スマートプラグ(Wi-Fi接続のスマートコンセント)を活用すると、スマートフォンのアプリからリモートで機器の電源をオン・オフでき、使用時間帯のスケジュール設定も可能です。

たとえば「夜23時〜朝7時はテレビ周辺機器をオフ」というスケジュールを設定しておくだけで、自動的に待機電力をゼロにできます。外出中もスマホからオフにできるため、「つけっぱなしかも?」という不安も解消されます。価格は1個あたり1,500〜3,000円程度で、複数箇所に設置することで効果が倍増します。

温水洗浄便座の節電モード活用

家庭内で最も待機電力が大きい機器のひとつが温水洗浄便座です。多くの製品には「節電モード」が搭載されており、使用頻度の少ない時間帯(夜中・日中外出中)に便座や温水の温度を下げる設定が可能です。節電モードを正しく設定するだけで、年間電気代を2,000〜4,000円程度削減できることがあります。

また、長期旅行・帰省などで数日以上不在になる際は電源プラグを抜くことで、不在期間中の無駄な消費をゼロにできます。節電モードの設定方法は機種によって異なるため、取扱説明書での確認をお勧めします。

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家電の「省エネ性能」と待機電力の世代差

家電の「省エネ性能」と待機電力の世代差

最新家電は待機電力を大幅に削減

近年の家電製品は、省エネ技術の進化によって待機電力が大幅に低減されています。日本では省エネ法の改正やメーカー各社の技術開発により、2000年代以降は待機電力の削減が積極的に進められてきました。

その結果、最新モデルでは待機電力が0.1〜0.5W程度に抑えられている製品も多く、10〜15年前の家電と比べると5〜10分の1程度まで減少しているケースもあります。テレビやエアコン、電子レンジなどを長年使い続けている家庭では、買い替えるだけで待機電力による無駄な電気代を抑えられる可能性があります。

家電の買い替えは電気代節約にもつながる

家電を買い替えるメリットは、使用時の消費電力だけではありません。待機時間は1日の大半を占めるため、待機電力が小さい製品ほど年間を通じて電気代を抑えられます。

特にテレビやWi-Fiルーター、レコーダーなど常に電源につながっている機器は、その差が積み重なります。古い家電を複数台使用している家庭では、最新の省エネモデルへ更新することで、使用時と待機時の両方で節電効果が期待できます。長期的なランニングコストまで考慮して買い替えを検討することが大切です。

待機電力は仕様欄で簡単に確認できる

家電を選ぶ際は、カタログやメーカーの製品ページに記載されている「待機時消費電力」を確認しましょう。この数値が小さいほど、電源を入れていない時間帯の消費電力を抑えられます。

近年は多くのメーカーが待機電力を公開しており、製品比較もしやすくなっています。また、店頭やECサイトで製品を比較する際も、価格や機能だけでなく待機時消費電力まで確認することで、購入後の電気代を含めた総合的なコストパフォーマンスを判断できます。

省エネラベルも購入時の重要な判断材料

待機電力を手軽に比較したい場合は、「統一省エネラベル」を参考にする方法もあります。省エネラベルは年間消費電力量や省エネ性能を総合的に評価しており、星の数が多い製品ほど省エネ性能に優れています。

待機電力だけでなく、実際の使用時の消費電力も含めて評価されているため、家電選びの目安として非常に有効です。購入価格だけでなく、長期間の電気代まで考慮して選ぶことで、家計にも環境にも優しい家電選びにつながります。


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まとめ:待機電力は「年間1〜2万円の見えないコスト」。対策で確実に削減できる

年間1〜2万円規模の隠れコスト

家庭の待機電力は、年間で約400kWh前後、電気代にすると1〜2万円程度に達することがあります。温水洗浄便座やWi-Fiルーター、エアコン、ゲーム機などが主な要因であり、「使っていないのに発生している電気代」として見過ごされがちです。

機器ごとの把握で対策が明確に

待機電力は一つひとつは小さくても、積み重なることで無視できない金額になります。どの機器がどれくらい消費しているのかを把握することで、優先的に対策すべきポイントが明確になります。

手軽にできる3つの削減アプローチ

対策として有効なのは、スイッチ付き電源タップの活用、スマートプラグの導入、そして各機器の節電モードの設定です。これらを組み合わせることで、年間数千円から1万円程度の削減が現実的に可能です。

習慣の見直しだけでも効果あり

大がかりな設備投資をしなくても、日常の使い方や意識を少し変えるだけで削減できる余地は多くあります。まずは「どの機器が電気を消費しているのか」を知ることが第一歩です。

今すぐ始められる現実的な節約策

待機電力の削減は、電気代対策の中でもすぐに着手でき、確実に効果が出やすい分野です。小さな改善の積み重ねが、年間のコスト削減につながります。

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使っていない家電の電気代は?よくある質問(Q&A)

Q1. コンセントを抜くと家電の設定が消えてしまいますか?

機器によって異なります。テレビやレコーダーは内蔵バッテリーや不揮発性メモリで設定を保持するため、コンセントを抜いても設定(チャンネル・録画予約など)が消えないケースが多いです。ただし時計機能はリセットされることがあります。

電子レンジ・炊飯器などの時計付き機器は、コンセントを抜くと時計をセットし直す必要があります。各機器の取扱説明書で「電源を切った際の動作」を確認してから実践することをお勧めします。不明な場合は、まずスイッチ付き電源タップで試してから判断するのが安全です。

Q2. Wi-Fiルーターは電源を切っても問題ありませんか?

深夜など全員が就寝しておりインターネットを使用しない時間帯であれば、Wi-Fiルーターの電源を切ることは可能です。ただし、スマート家電の自動アップデート・防犯カメラのクラウド接続・スマートフォンのプッシュ通知受信などがオフになる点に注意が必要です。

また、ルーターを頻繁にオン・オフすることで機器への負担が増す可能性も指摘されています。節電効果(年間1,300〜2,600円程度)とこれらのデメリットを天秤にかけた上で判断することをお勧めします。

Q3. 省エネ家電に買い替えると、どのくらい電気代が変わりますか?

機器の種類・使用頻度・旧型からの世代差によって大きく異なります。一般的な目安として、10年以上前のテレビから最新モデルへの買い替えで年間1,000〜3,000円の節約、10年以上前の冷蔵庫から最新省エネモデルへの買い替えで年間5,000〜15,000円の節約が期待できます。

待機電力だけでなく稼働中の消費電力も大幅に改善されるため、使用頻度が高い機器ほど買い替えによる節電効果は大きくなります。購入前に旧型と新型の年間電気代の差を「省エネ性能カタログ」や製品ページで確認し、買い替え費用の回収期間を試算することをお勧めします。

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執筆・監修者:エコ発電本舗 太陽光・蓄電池・V2H専門チーム

 執筆・監修者:エコ発電本舗 太陽光・蓄電池・V2H専門チーム 
本記事は、太陽光発電・蓄電池・V2Hの施工・販売に携わる専門チームが執筆・監修しています。各メーカーの施工ID保有者やMBA、宅地建物取引士などの有資格者が、豊富な施工実績と最新の業界情報をもとに、信頼性の高い情報をわかりやすく解説いたします。

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